2010年10月8日、ついにAndroid 2.2で動くAdobe AIRアプリの実行環境が正式リリースされました(参考:Adobe AIR、Android向けにリリース)。Android Marketに行くと、その実行環境がダウンロードできるようになっているのが、確認できると思います。
また、すでにAndroidで動くAdobe AIRアプリはAndroid Marketでも多数公開されていて、以下から、どんなものがあるか確認できると思います。
Androidで動くAdobe AIRアプリは、2010年5月末にリリースされた「Flash Professional CS5 CS5(以下、Flash CS5)」に「Adobe AIR for Android」という拡張機能を追加することで、簡単に作成できます。Flashのスキルやいままでの資産を生かしつつ、新たにJava言語などを学習しなくてもAndroidアプリが作れるということで、この機能はFlasherの方には大変な朗報ですね!
本特集では、このFlash CS5を使ってAndroidで動く簡単なAdobe AIRのゲームアプリを作ってみます。
Adobe AIRのゲームアプリを作る前に、Flash CS5の新機能を軽く紹介しておきたいと思います。
1〜5については、後編で具体的に説明します。
本特集では、作ったアプリがちゃんと実機で動作するか確認しながらアプリを作りたいと思います。
筆者は、以下の環境で制作しました。本稿は、すでに以下の環境が整っていることを前提とさせていただきます。
ちなみに「Adobe AIR for Android」は、Flash CS5だけではなく、プログラマ向けの「Flash Builder(旧Flex Builder)」にも拡張機能としてインストールして使うことができます。
詳細は、後述する「AIR for Android prerelease program」の「Documentation」→「Documentation [09/23/10]」にある「Developing_AIR_Apps_for_Android.pdf」の9ページ目以降をご覧ください。興味を持った方は、Flash Builderの試用版をダウンロードして試してみてはいかがでしょうか。
ここからは、環境構築を行います。
まず「Android SDK | Android Developers」にアクセスし、OS環境に合ったSDKのパッケージをダウンロードします。なお、このSDKは本来、Java言語でAndroidアプリを作るためのものですが、PCとAndroid端末を接続する際に必要です。また、デバッグモニタなどの便利なツールも含まれています。
ダウンロードしたファイルを解凍すると、以下のようなファイルが展開されます。
ファイルを分かりやすい場所に移動しておきましょう。本稿では、これらのファイルを[C:\android-sdk-windows]内に配置したとして説明を進めます。
次に、今後の作業がしやすいように[C:\android-sdk-windows\tools]に環境変数を設定しておきましょう。
まず、[マイ コンピュータ]を右クリック→[プロパティ]→[詳細設定]タブ→[環境変数]ボタンをクリックしてください。
[システム環境変数]の中の[Path]を選択し、[編集]ボタンをクリックしてください。
[変数値(V):]の末尾に「;C:\android-sdk-windows\tools」と追記してください。
セミコロンで区切って追記してください。このとき、もともと入力されている値を消してしまうと大変なことになるので、気を付けましょう。
コマンドプロンプトで「adb」と入力して実行してください。以下のようなプログラムが走れば、環境変数の設定は成功です。
次に、SDKをインストールしましょう。先ほど解凍したフォルダの「SDK Manager.exe」を実行し、開かれた[Choose Packages to Install]ウィンドウの[Install]をクリックしてください。
しばらく待つと、インストール完了です([Accept All]を選ぶと、10分ぐらいかかるかもしれません……)。次ページでは、実機テストのための準備をし、Flashに「Adobe AIR for Android」の拡張機能をインストールします。
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