Linux技術者認定試験(LPIC)とは、エルピーアイジャパンが実施するLinux技術者のスキルを認定する資格。世界共通の国際認定制度である。
技術者のスキルに応じた、レベル1〜レベル3までの3段階のレベルを設けている。
レベル3は、Linux、Windows、UNIXなどの混合環境や、高負荷に耐えうる大規模システムの構築ができるエンジニア、ネットワーク構築や高度なセキュリティ技術をもつエンジニア、仮想化システムや高可用性システムを構築できるエンジニアとして認定する。
試験は、コンピュータを用いたCBT方式。問題は、マウスによる選択方式がほとんどだが、キーボード入力問題も多少、出題する。実技や面接はない。
試験時間はすべて90分。試験料は「301試験」が3万1500円。「302試験」「303試験」「304試験」が2万1000円。
前提資格として、「有効なLPICレベル2」が必要。
レベル3は、基本認定「Core」と、各分野の最高技術レベルのスペシャリストを認定する「Specialty」の2段階がある。
まずは、「301試験(301 Core Exam)」に合格して「LPIC 3 Core」認定を受ける。その上で、各専門試験である「302試験」「303試験」「304試験」のいずれか1つにに合格すれば、「LPIC レベル3 Specialty」として認定される。
●301試験
大規模システムの構築をするために、Linux環境のキャパシティプランニングを行うこと、リソースの問題のトラブルシューティングのスキルを問う。
●302試験
Linux、Windows、UNIXなどによる混在環境のシステム設計や構築、複数のシステムを認証統合できるスキルを問う。
●303試験
セキュアなシステムにするために、システムの脆弱性およびその対策を評価すること、安全性の高いシステム設計やサーバ構築ができるスキルを問う。
●304試験
LinuxとOSSによる仮想化と高可用性技術についての知識、仮想化システムや高信頼性システムを構築、運用できるスキルを問う。
LPICは、「認定日から5年以内」という期限がある。期限内に再認定の手順を踏むことで、「ACTIVE」な認定ステイタスを維持できる。再認定のためには、認定レベルの最新バージョンの試験を受験し、合格することが必要。なお、期限を過ぎると認定ステイタスが「INACTIVE」となるが、資格が無効になるわけではない。
※ACTIVEとは……「有意性あり=現役」であること意味する。資格が「INACTIVE」になるとはすなわち、過去にはスキルを保有していたが、今はそのスキルが現役のシステム設計・開発・維持にマッチしないことを意味する。
「レベル1と2」など、複数レベルのLPIC認定を所持している場合、上位レベルの認定日から5年以内に、上位レベルの試験を受験し再認定を受けると、下位も合わせて再認定される。その後5年間は、保持するすべてのレベルが「ACTIVE」となる。
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