ここでは、再配送で利用されるルートマップを使用したポリシーベースルーティングの例を挙げます。
R1において、RIPからOSPFにルート再配送を行います。RIPネットワークの10.0.0.0/8には、メトリック値200を適用し、タイプ1で再配送します。20.0.0.0/8は再配送を行わずルートをフィルタします。それ以外のルート、192.168.1.0/24などは、メトリック値600で再配送します。
R1での設定例です。
ルートマップについて正しい説明を、次の選択肢の中から2つ選択しなさい。
a.条件をmatchコマンドで指定する
b.処理をactionコマンドで指定する
c.暗黙のdeny anyが存在する
d.ルートマップは番号で管理される
a、c
正解はa、cです。処理内容はsetコマンドで指定します。また、ルートマップは名前をつけて管理します。
以下のROUTEというルートマップの設定について正しい説明を、次の選択肢の中から1つ選択しなさい。
route-map ROUTE permit 10 match ip address 1 2 set metric 500 route-map ROUTE deny 20 match ip address 3 route-map ROUTE permit 30 set metric-type type-1 router orpf 100 redistribute rip route-map ROUTE subnets access-list 1 permit 10.0.0.0 0.0.0.255 access-list 2 permit 20.0.0.0 0.0.0.255 access-list 3 permit 30.0.0.0 0.0.0.255
a.match ip address 1 2の1と2は、シーケンス番号である
b.アクセスリスト番号3に一致するルートは再配送される
c.アクセスリスト番号1または2に一致するルートは、メトリック値500が付けられる
d.アクセスリスト番号1かつ2の両方に一致するルートは、メトリック値500が付けられる
c
正解はcです。match ip address 1 2の1と2はアクセスリスト番号を表します。また、同じ行に複数のアクセスリスト番号を指定した場合はOR条件になるので、選択肢cが正解です。選択肢bのアクセスリスト番号3に一致するルートは再配送されません。
内藤佳弥子(ないとうかやこ)
IT業界でヘルプデスク、ユーザーサポートを経てトレーナーになる。現在は、Cisco認定トレーナーとして、CCNA、CCNPのコースなどのCisco認定トレーニングコース、ネットワーク系オリジナルコースを担当している。グローバル ナレッジ ネットワーク講師寄稿記事一覧はこちら。
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