もちろん、キーボードを走らせる学生がいれば、マウスを走らせる学生もいる。マウスにタイヤを付け、モーターを仕込んで自走するマウス(ポインタも動作する)が披露され、結構な速度でマウスが自走した。
ABProでは毎年、教授も発表側に回る。宮下芳明先生も電子工作を披露した。「スマホは磁気を感じる」と題して、スマートフォンのジャイロコンパス機能を使い、スマートフォンの周りで磁石を動かして、プレゼンアプリを操作した。
さらに、スマートフォンに磁気ヘッドを追加し、カセットテープやクレジットカードなどを読むデモンストレーションを続けた。
わざわざ磁気ヘッドをつなげる力業、磁気ヘッドからの読み込みに続けて出力も可能なことを示したデモで会場をあぜんとさせた。成功するのは200回に1回ぐらいらしい。
ABProはゲストも飛び入りも歓迎なので、面白さを聞き付けたエンジニアがいろいろなところから発表にくる。
ニコニコ学会βでもポスターセッションで発表していたクウジットの@yumu19氏は睡眠状態を記録するスリープトラッカーを自作。
柔らかいキーボードの上に頭を載せることで、980円でスリープトラッカーを実装するHackを披露。
コンピュータが個人のものから、人と人のコミュニケーションを助けるものになるにつれて、コミュニケーションの手助けをするために開発されるプログラムが増えている。ABProでもコミュニケーションツールが多く披露された。
「Twitter上ではお互いをスルーしがち。意見の違いがあるときにはきちんと議論しよう!」というコンセプトで作られたのが、Twitterに宣戦布告ボタンを付加する「論争を促進するUI」プログラムだ。
「いいね!ボタンやレビューでは好きなものへの愛が伝わらない。インターネットの向こう側に愛を伝えるのは連打だ!」をコンセプトに、チームラボの@digitaljunky氏が開発した「れんあい!」。Pinterestのようなクリッピングツールだが、クリップの大きさが連打で変化し、クリッピングされたものがどのぐらい好きなのかが可視化される。デモ時に舞台上で連打を披露し、大汗をかいていた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.