米Oracleは2月5日、オープンソースデータベース「MySQL」の最新版、「MySQL 5.6」の正式版を発表した。
米Oracleは2月5日、オープンソースデータベース「MySQL」の最新版、「MySQL 5.6」の正式版を発表した。2011年12月以来のメジャーアップデートとなる。オプティマイザやInnoDBの向上を通じ、Webやクラウド、モバイルアプリケーションのニーズに対応したパフォーマンスと拡張性、信頼性、管理機能の強化を図っている。
MySQLオプティマイザの改善では、サブクエリ最適化によってクエリ実行時間を向上させ、Index Condition Pushdown(ICP)とBatch Key Access(BKA)の追加によって、一部クエリで最大280倍のスループットを実現(DBT-3ベンチマークによる評価、米Oracle調べ)、診断機能も強化された。
InnoDBストレージエンジンは、トランザクションとリードオンリーの両方のワークロードでスループットを最大230%向上させたほか、オンラインDDL(データ定義言語)オペレーションによる可用性の向上などを盛り込んだ。中でも、InnoDBに対するNoSQLアクセスが可能となり、Memcached API風のAPIを介してデータを参照できるようになることが特徴だ。
レプリケーション機能では、自己修復型のレプリケーションクラスタ、最大5倍の高速化を実現する高性能レプリケーションクラスタ、オペレーションエラーに備えたタイムディレイレプリケーションなどの新機能を実装している。
MySQL 5.5から実装されているPERFORMANCE_SCHEMAも機能強化が行われており、パフォーマンス監視が容易になっているという。
このほかにも地理情報システム(GIS)やIPv6対応の強化など、さまざまな機能強化が盛り込まれている。
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