山崎製パン、基幹システムをSOA基盤上に刷新ビッグデータ活用に向け業務データを一元管理・利用

山崎製パンは、同社基幹システム「ヤマザキ基幹システム」をSOA基盤上に刷新、稼働を開始した。生産や配送業務の効率化、現場の進捗状況など経営判断に必要な情報の見える化、商品管理などの運用負荷軽減やコスト削減を見込んでいる。

» 2013年05月07日 14時17分 公開
[藤本和彦,@IT]

 山崎製パンは、同社基幹システム「ヤマザキ基幹システム」をサービス指向アーキテクチャ(SOA:Service-Oriented Architecture)基盤上に刷新、稼働を開始した。生産や配送業務の効率化、現場の進捗状況など経営判断に必要な情報の見える化、商品管理などの運用負荷軽減やコスト削減を見込んでいる。共同開発を行った富士通が5月7日に発表した。

 山崎製パンでは、これまで30年にわたり、工場ごとのホストで基幹システムを分散稼働していた。今回、各工場の業務に応じて設計されていた受注、発注、物流、売上・請求システムを、データの属性や処理の流れなどプロセスから整理し、全データの一元管理・利用を可能にした。ミドルウェア製品には富士通のエンタープライズサービスバス製品「Interstage Service Integrator」を採用した。

システムの概要図(富士通のプレスリリースより)

 同社はまた、システムIT基盤「ヤマザキ標準基盤」を開発。この基盤を関連システムや、グループ全体へと拡大することで、グループ全体で使用するプライベートクラウド「ヤマザキクラウド」の確立を目指すとしている。

 ヤマザキ基幹システムは、広域災害を想定したBCPに対応する。バックアップセンターを大阪に設置し、RPOを30分と想定した基幹システムとのデータ同期を行う。万が一の場合、同センターに切り替えることで業務継続が可能となる。2013年7月以降に本格運用を開始する予定。

 今後の展開として、CEPやHadoopといった技術を用いた分析、シミュレーションによるリアルタイムな収益の見える化、店着起点の需給調整の実現、グループ物流コントロールの最適化、原材料計画から生産計画への展開など、ビッグデータの情報活用を目指す。

将来像イメージ(富士通のプレスリリースより)

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