SAP Predictive Analysisは、データ加工機能や分析機能を搭載するほか、オープンソースの統計分析言語Rが利用可能となっている。
SAPジャパンは2013年5月30日、予測分析ソフトウェア「SAP Predictive Analysis」を同日から提供開始すると発表した。
SAP Predictive Analysisは、単独で導入することも可能だが、インメモリデータベース基盤「SAP HANA」など、他の同社ソフトウェアと連携することで、予測機能を強化できる。
データ加工機能を搭載し、複数のソースからデータを取得・加工し、結果を視覚化することが可能。また、大量データから自動的にルールやパターンなどを検出・将来予測し、即座にビジネスアクションへ展開する分析機能も備える。
加えて、オープンソースの統計分析言語Rが利用可能で、大量のデータ分析を処理するインメモリデータマイニング機能や、予測分析アルゴリズムが準備されている。コーディングを行わずにRを使用できる仕組みとなっている。
SAPによると、同製品は、HANAとその予測分析ライブラリを活用することで、データ範囲の拡大やモデルスコアリングを向上するという。例えば、製造業において、毎秒数千ものイベントが発生する大量のセンサ情報を活用した設備や機器、車両の異常監視や、その異常の予兆を捉えて事前に行動する予防保守が可能となる。
また、ヘルスケア業界では、数千万人の患者データ、診察・投薬履歴から疾病発生のパターンを捉え、該当するグループを疾病発生予備軍として抽出し、発症前にアプローチする予防的なケア。小売業においては、店舗での買い物中の顧客行動を捉え、レジに向かうまでの間に顧客嗜好と購買履歴から最適なオファーを顧客モバイル端末に届けるリアルタイムオファリングを行えるようになるという。
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