国民健康保険中央会が基幹サーバの仮想化と集約を実施。業務利便性向上と災害対応を兼ね、データレプリケーションの実施を選択した。CA ARCserve Replicationを採用する。
国民健康保険中央会(国保中央会)のサーバ統合プロジェクトにおいて、CA ARCserve Replicationが採用された。
2013年7月2日、CA Technologiesが発表した。国保中央会は、国民健康保険事業、介護保険事業、障害者総合支援事業を担う公益社団法人である。今回のCA ARCserve Replication採用により、国保中央会では、業務サーバのデータセンターへの集約を実施、運用コスト削減と各都道府県のローカル環境での業務処理を可能にし、同時にデータの災害対策も実現している。国保中央会によると、サーバ統合プロジェクトは、基幹系システムとして初の仮想化プロジェクトだという。
各都道府県では、国保連合会として独自に障害者総合支援給付支払いシステムなどの運用を行ってきた。これら各都道府県所有のデータには、主要データベースや福祉サービス事業者向けの資料などが大量に保管されている。これらのデータは、業務上各地のローカル環境でも扱える必要があったため、集約サーバから各都道府県のサーバ側に複製する必要があった。一方で、データを複製する際にも、業務遂行に支障が出たりネットワーク帯域に影響が出ないことが必要とされていた。
データ転送のリアルタイム性、転送時間、システム安定性に加え、上記要件を満たす製品を選定した結果、CA ARCserve Replicationの採用を決定したという。
CA ARCserve Replicationは、ファイル単位でのレプリケートを実行できる製品。一度にまとめてレプリケートを行うのではなく、非同期通信を活用して帯域への負荷を軽減させる仕組みを持っている。
東京都内にあるデータセンターから、もっとも距離的に離れている沖縄県に向けてデータを転送する想定実験において、約1万のファイル送信が1分弱で完了したという。
国保中央会では、データセンターからのデータ複製による業務付移行と併せて、災害対応にも活用するとしている。
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