IEの各種設定が集約されているインターネット・オプション・ダイアログでは、[全般]/[コンテンツ]/[プログラム]の各タブの操作方法や機能に相違がある。
IE6では、履歴情報の削除・消去用UIがインターネット・オプションのあちこちに分散していた。これがIE10/IE11では改善されていて、[全般]タブ−[閲覧の履歴]−[削除]ボタンに集約された。
■IE6
インターネット・オプションの[全般]タブの違い
IE10/IE11では各種履歴情報の削除が簡単になった分、IE6と操作手順が異なる。
(1)【上画面のみ】IE6でCookieを削除するには、これをクリックする。
(2)【上画面のみ】IE6でキャッシュ(一時ファイル)を削除するには、これをクリックする。
(3)【上画面のみ】IE6で閲覧履歴を消去するには、これをクリックする
(4)【上画面のみ】IE6でフォーム・データやパスワードを消去するには、このタブにある[オート コンプリート]ボタンをクリックし、[フォームのクリア]ボタンまたは[パスワードのクリア]ボタンをクリックする。
(5)【下画面のみ】IE10/IE11で(1)〜(4)相当のデータを削除/消去するには、このボタンをクリックして表示されるダイアログで、削除/消去したい項目にチェックを入れてオンにして[削除]ボタンをクリックする。
(6)履歴の保存日数の設定欄。IE10/IE11では、このボタンをクリックして表示されるダイアログの[履歴]タブで、[ページを履歴に保存する日数]の数値を変更する。
■IE10/IE11
[プログラム]タブでは機能の追加・削除こそ少ないが、IE10/IE11ではUIが整理された結果、いくつかの設定項目の位置が次のように変わっている。
■IE6
インターネット・オプションの[プログラム]タブの違い
(1)HTMLエディタのプログラムを選択できる。
(2)IE6では、HTMLエディタ以外のインターネット関連プログラムはここで選択できる。IE10/IE11では、このボタンをクリックするとWindowsのコントロール・パネルの[既定のプログラム]が起動するので、そこで設定する。
(3)IEの各種設定を初期状態に戻すためのボタン。IE10/IE11では[詳細設定]タブの[リセット]ボタンに変わっている。
(4)アドオンの管理ダイアログを呼び出すためのボタン(このダイアログの違いについては後で説明する)。
(5)IEがデフォルトのWebブラウザではなかった場合に、デフォルトにするためのダイアログを表示するかどうかの設定。IE10/IE11では[既定に設定]ボタンをクリックすることで、即座にデフォルトのWebブラウザに設定できる。Windows 8の場合、Windowsストア・アプリのIEとデスクトップ側のIEの選択もここで設定できる。
■IE10/IE11
IE6の[コンテンツ]タブにあった次の機能が、IE10/IE11では省かれている。
- プロファイル・アシスタント(あらかじめ用意しておいた個人情報のセットを、Webサイトからの要求に応じて提供する機能)
- コンテンツ・アドバイザの規制管理機能(コンテンツ制限の規則を特定のソースから取得・管理する機能)。なおWindows 8の場合、「ファミリー・セーフティ」という機能によって、コンテンツの閲覧を制限できる。
IE10/IE11ではアドオンの一種としてアクセラレータなどが加わっているため、「アドオンの管理」ダイアログの操作方法もIE6から変わっている。特に「アドオンの種類」枠での選択に注意する必要がある。
■IE6
「アドオンの管理」ダイアログの違い
IE10/IE11の場合、アドオンにはIE6にないアクセラレータや検索プロバイダなども含まれる。そのため、最初にアドオンの種類((1))を選んでおく必要がある。
(1)【下画面のみ】IE6にもあるActiveXコントロールやブラウザ拡張について確認するには、これを選択してから(2)に進む。
(2)全アドオンを確認するには、IE6では「Internet Explorer で使用されたアドオン」、IE10/IE11では「すべてのアドオン」をそれぞれ選ぶ。
(3)(2)によって全アドオンの一覧表が表示される。
(4)アドオンの有効化/無効化をするには、あらかじめ(3)から対象のアドオンを選択した後で、ここを操作する。
■IE10/IE11
ステータス・バーでの大きな違いは、Webページのゾーン分類が表示されなくなったことだ。IE6では、現在表示されているWebページがインターネット/イントラネット/信頼済みサイト/制限付きのうち、どのゾーンに分類されているかがステータス・バーに表示される。しかしIE10/IE11ではステータス・バーに表示されず、Webページ上の画像などがないところを右クリックしてプロパティを開き、[ゾーン]項目を確認する必要がある(詳細はTIPS「IE9でゾーン情報を確認する」参照)。
ページ内を右クリックしたときに表示されるコンテキスト・メニューについては、IE6とIE10/IE11で大きな違いはない。強いて挙げるなら、ページ内の画像などをデスクトップ上に貼り付ける[デスクトップ項目として設定]という機能がIE10/IE11で利用できなくなっている。
「XP→Win 7/8移行のための解説記事ガイド」