OpenGL、OpenCLの新版がリリースされた。ベンダ間のドライバ差異を吸収して、移植性を高める機能実装や、共有仮想メモリ機能の実装が注目点だ。
Khronos Groupは2013年7月22日、2Dおよび3Dグラフィックスに対応したクロスプラットフォームAPIの更新版となる「OpenGL 4.4」をリリースした。また、「OpenCL 2.0」の暫定仕様も同時に発表している。
OpenGL 4.4では、Direct3Dで開発されたアプリケーションやゲームを移植しやすくする新機能が加わった。この機能はWindows向けのゲームをOS XやLinuxに移植する場合などに活用できる。
また、OpenGL 4.4に合わせて、OpenGL 2.0以来初となるOpenGL互換テストが開発された。バージョン3.3以降のドライバについてKhronosが認定を行い、OpenGL 4.4以降は認定取得を義務付ける。これによって複数ベンダのOpenGLドライバ間の差異を減らし、デベロッパにとっての移植性を高める狙いだ。
一方、クロスプラットフォームの並列処理フレームワーク更新版となる「OpenCL 2.0」では、ホストとデバイスカーネル間で複雑なデータ構造を共有できる共有仮想メモリなどの新機能を提供。OpenCL 2.0の仕様は半年以内の完成を見込んでいる。
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