インメモリオプションを使うには、どれだけメモリを使うか、どのパーティション、もしくはテーブルをメモリ上に載せるか、これだけだ。
そして不要になったインデックスを削除する。これでOLTPが速くなる。
SQLもアプリケーションも変える必要がなく、データのマイグレーションも発生しない。Oracle Database 12cのマルチテナンシーにも対応しておりクラウド環境への対応も十分だ。
いままでと同じデータベースで同じ信頼性やセキュリティで、クエリが何桁も、OLTPが何倍も速くなるのだ。
このインメモリなカラムストアに理想的なマシンを合わせてリリースする。「Oracle M6-32」だ。ビッグメモリマシンと呼ぼう。
32TB DRAM、M5の倍のコアを積んだ新しいSPARC M6チップ。M5と同じシャーシだ。
最後の発表は「Oracle Database Backup, Logging, Recovery Appliance」だ。これが本当に製品の名前なんだよ(笑)。
Oracle Database Backup, Logging, Recovery Applianceは、データベースをバックアップし、トランザクションログを保存しておくことで、データベースのリカバリを行える。
何千ものデータベースが稼働していたとして、トランザクションログをアプライアンスに送る。万が一稼働中のデータベースが失われたときには、バックアップとともにログがあるため、最後のトランザクションの時点までデータを失うことはない。
このバックアップアプライアンスは稼働中のデータベースと高速なネットワークで接続する必要はない。つまり、クラウドに置いていてもいい。
もちろん数万ものデータベースにも対応するスケーラビリティがあり、x86サーバのデータベースでも、ExadataでもIBM pシリーズでも、全てのOracleデータベースに対応し、テープにアーカイブすることもできる。
これをOracle Public Cloudでサービスとしても提供する。世界中のどこにあるデータベースでも、バックアップ、ロギング、リカバリーできるのだ。オンサイトでも、クラウドでも、どちらを選択することもできる。
数年前から、Exadataを始めとする目的特化型のマシンを皆さんは目にしてきた。
ハードウェアとソフトウェアを組み合わせることにより、汎用型のサーバよりも、より高速で、信頼性があり、しかも大事な点としてより安く、データベース処理を実現できる。
クラウドのデータセンターでコアとなってきたサーバは、Intelサーバ、あるいはコモディティサーバなどと呼ばれ、そこに仮想化とLinux OSを導入し、高速なイーサネットで接続したものだ。
ここに、データベースの性能、コスト、バックアップといった目的特化型のマシンを組み合わせていく。これがオラクルの考える将来のデータセンターの姿だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.