フィンランドのDigiaは、組み込み機器向けのアプリケーション開発ツール「Qt Enterprise Embedded」を発表した。11カ月かけて取り組んできたプロジェクト「Boot to Qt」の成果を統合した製品。
フィンランドのDigiaは2013年10月24日、組み込み機器向けのアプリケーション開発ツール「Qt Enterprise Embedded(Qt EE)」を発表した。11カ月かけて取り組んできたプロジェクト「Boot to Qt」の成果を統合した製品である。
Qt EEは、「Boot to Qtソフトウェアスタック(バージョン1.0)」と、組み込みLinuxおよび組み込みAndroid向けの「Qt」で構成される。Boot to Qtプロジェクトの主要目的は、機器のソフトウェア開発にかかる手間を省き、組み込み機器用のアプリケーションやユーザーインタフェイス開発に専念できるようにすること。この目標を実現させたのがQt EEだと説明している。全てのテストで3時間以内にQt EEのインストールと「Hello World」アプリケーションのデプロイが完了したという。
参照機器は、米Googleの「Nexus 7」(2012年モデル)、米BeagleBoard.org Foundationの「BeagleBoard-xM」、米Boundary Devicesの「BD-SL-i.MX6(旧SABRE Lite)」に加え、フィードバックに応えて新たに加えた英Raspberry Pi Foundationの「Raspberry Pi Model B」の4種類。Qt EEをそのままの状態で実行できるようセットアップした。それ以外のほとんどの機器でも稼働するとしている。
同社は30日間の無料試用の申し込みも受け付けている。組み込みLinuxのライセンスを持った既存のQt Enterpriseユーザーは、顧客向けのポータルサイトからQt EEをダウンロードできる。
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