図17で作成されたビルド定義を編集する。「yakushijikuniyasu_CD」を選択してマウスの右クリックで表示される、[ビルド定義の編集(B)]を選択する。図28の画面が表示される。[キューの処理(Q)]が[有効]になっているのを確認する。
次に[ビルドの規定値]を選択し、[ビルド出力を次のソースの管理フォルダーにコピーする(このフォルダーが存在しない場合は作成されます)(S)]を選択する(図29)。
次に[プロセス]を選択し、[ビルドプロセステンプレート]に「AzureContinuousDevelopment.11.xaml」を選択する。すると設定画面が表示される。[1.Required]の[Solution To Build」にビルドするソリューション名を指定し、[2.Basic]の[Configuration To Build]を設定する。[構成]に「Release」、[プラットフォーム]に「Any CPU」を選択する(図30)。
全てを設定すると、図31のようになる。
ここで気を付けねばならない点がある。筆者はこれで数日悩まされた。この場合は[1.Required]の[Solution To Build]に「$/kokuan_projec/TestVisualStudioOnline/TestVisualStudioOnline.sln」と指定している。
新規にプロジェクトを作成した場合、例えば「TestVisualStudioOnline2」というプロジェクトを作成した場合は、[チームエクスプローラー]内の[ビルド]に表示されている「yakushijikuniyasu_CD」の[ビルドの定義]を開いて、図34の[1.Required]の[Solution To Build]に「$/kokuan_projec/TestVisualStudioOnline2/TestVisualStudioOnline2.sln」と指定し直す必要がある。
この変更を忘れて、「TestVisualStudioOnline2」プロジェクトのソースコードを編集しビルドしてチェックインしても、「$/kokuan_projec/TestVisualStudioOnline/TestVisualStudioOnline.sln」が実行されるため、TestVisualStudioOnline2プロジェクトで編集した内容は反映されない。TestVisualStudioOnlineのデータしか表示されないためだ。
筆者はこの点に気付くのに3日を要した。そのためBuildの無料使用の月60分をオーバーしてしまい、2014年1月7日から適用される「従量課金制」を、もうこの時点で使用せざるを得なくなった。あまりに何度もビルドを実行して検証したため、月の制限時間をオーバーしてしまった。もっと早く気付けば良かったが、何せAzureやVisual Studio Onlineは筆者にとって初めての経験であったため、手間取ってしまった。この点を読者の皆さまには気を付けてもらいたい。
ソースコードを変更してビルドした結果が図32だ。
以上で、Visual Studio OnlineにWebアプリケーションのソースコードをチェックインすると、自動的にビルドが開始し、「Windows Azure Webサイト」にデプロイされるようなCI環境を構築するための手順の解説は終わりだ。図を多用したため設定方法は分かりやすくなっていると思う。ぜひ皆さんもこの記事を参考に試してみてはいかがだろうか。
次回はVS Onlineのテスト機能について解説する予定だ。
PROJECT KySS 薬師寺 国安(やくしじ くにやす)
1950年生まれ。フリーVBプログラマ。高級婦人服メーカーの事務職に在職中、趣味でVBやActiveXに取り組み、記事を執筆。2003年よりフリー。.NETやRIAに関する執筆多数。Windowsストアアプリも多数公開中(約270本)。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。
Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。
PROJECT KySSは、1997年に薬師寺聖と結成したコラボレーション・ユニット
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