Xさんの思考の癖を診断してみましょう。
質問の【1】〜【5】は以下のルールで分類集計してください。
「○」を付けた(1)の個数をAへ加算
「○」を付けた(2)の個数をBへ加算
「○」を付けた(3)の個数をCへ加算
「○」を付けた(4)の個数をDへ加算
質問【6】〜【10】は以下のルールで分類集計してください。
「○」を付けた(1)の個数をCへ加算
「○」を付けた(2)の個数をDへ加算
「○」を付けた(3)の個数をAへ加算
「○」を付けた(4)の個数をBへ加算
最後にA、B、C、Dの個数を合計して、円にプロットしてください。
A__個
B__個
C__個
D__個
第5回で作成したあなたのチャートとXさんのチャートの形が近ければ、あなたが好ましいと思うやり方が、そのままXさんにとっても好ましいやり方であることが多いはずです。しかし両者のチャートの形が似ていない場合は、あなたにとっての分かりやすさが、Xさんにとっては分かりにくい表現になっている可能性があります。
一般に、Aのスコアが際立っている人は「What」にこだわりを持ち、Bのスコアが際立っている人は「How」に、Cのスコアが際立っている人は「Who」に、Dのスコアが際立っている人は「Why」にこだわる傾向があります。
例えば何かの説明を受ける際、Aタイプの人は「正確な事実」を要求する傾向が強く、推測に基づく話を説明の中にはさむと分かりにくく感じてしまいます。
一方、Bタイプの人は「具体的にどうやるか」を要求する傾向が強く、詳細が未定な状態で説明すると混乱してしまう傾向にあります。
Cタイプの人は、その仕事に「誰が」関係するのかを知りたがります。
Dタイプの人は、まず「コンセプト」を十分に伝えてから次のステップの説明に入らないと、腑に落ちないまま、気もそぞろな状態になります。
具体的には、Aタイプの人は、次の要素を重要視します。
私情や比喩、経緯などをはさまず、単刀直入に切り込んでいく方が、分かりやすいと感じるはずです。また、詳細なデータを渡されると、他のタイプの人は「面倒だ」と引くかもしれませんが、データ分析が好きなAタイプの人は、きっと食いついてくるはずです。
Bタイプの人は、次の要素を重要視します。
スケジュールやコスト管理を重点的に話すと、高い使命感を持って、まっしぐらに責任を果たしてくれることでしょう。
Cタイプの人は、次の要素を重要視します。
感情を大切にする人なので、リーダーがこの仕事で相手に期待することを、気持ちを含めて伝えると、しっかりと受け止めてくれるでしょう。また、相手の能力を信頼していることを一言伝えるだけで、リアクションは大きく変わるはずです。
Dタイプの人は、次の要素を重要視します。
1つ1つの仕事を単独の仕事と位置付けるのではなく、プロジェクト全体のどの部分の仕事なのか、完成したらユーザーが日常業務のどの部分としてそれを稼働させるのか、全体の流れや相対的な位置付けを話してあげると、満足感も高まります。また、相手のキャリアの中で、その仕事がどんな意味を持つのかを添えることも、興味を引き出す要因になるでしょう。
AとBの複合型なら、上記AとB両方の要素を説明すると、あなたの指示をきちんと理解してくれるはずです。
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