Amazon Web Servicesは2014年3月12日、これまで限定プレビュー段階だったAmazon AppStreamを一般ユーザーに公開することを発表した。
米Amazon Web Services(AWS)は2014年3月12日、負荷の高いアプリケーション処理をクラウド上で実行するサービス「Amazon AppStream」(以下、AppStream)を、AWSの一般ユーザー向けに公開すると発表した。
AppStreamは2013年11月に発表され、これまでは限定プレビュー段階だった(関連記事:VDI環境もバックアップもAWSで。ログ監査にも対応して業務向け機能を強化するAWS)。まずは、米東部(北部バージニア)リージョンからサービスの提供を開始し、近日中に他の地域でも提供する予定。
AppStreamではアプリケーションの処理をAWSインフラで行い、PCやタブレット、スマートフォンなどにストリーミング配信する。アプリケーションがクラウド上で実行されることから、単純なデバイスでも処理能力やストレージ容量、グラフィックスなどに制約されることなく、複雑なアプリケーションを実行できる。「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)の新しいGPUインスタンスタイプ「G2」を使って、2Dや3Dの画像を処理することも可能だ。
アプリケーションはEC2インスタンスのWindows Server 2008 R2環境で実行され、ネイティブのWindows APIのほか、リレーショナル(Amazon RDS)およびNoSQL(Amazon DynamoDB)データベース、ストレージ(Amazon S3)、キャッシング(Amazon ElastiCache)、メッセージキュー(Amazon SQS)といったAWSのリソースを利用できる。
これらサービスはEC2インスタンスと同じリージョンで実行されるため、低レイテンシで高パフォーマンスが期待できるという。
クライアントコードはデスクトップOSではWindowsとMac、モバイルOSではFire OS、Androidに対応する。
今回、公開されたAppStreamには、プレビュー期間中のユーザーからのフィードバックを基に新機能の追加や改善が図られている。クライアントの作成に使われたSDK(Software Development Kit)のバージョンを検出し、互換性のあるバックエンドサービスを自動的に起動する「自動バージョン解決」機能が追加されたほか、Macクライアントやゲームコントローラのサポートを含むクライアントSDKが改善されている。
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