ソフォスは2015年度の日本市場戦略を発表。運用負荷のないシンプルなセキュリティを中小規模の企業に提供するため、パートナープログラムを拡充し、UTMアプライアンス/クラウドセキュリティ製品を展開する
ソフォスは2014年4月3日、同社の2015年度事業戦略を発表した。3月1日には、これまでレッドハットでマーケティングを手掛けていた纐纈昌嗣(こうけつ まさつぐ)氏が代表取締役社長に就任し、新たな体制でのスタートとなる。
ソフォスはこれまでも中小規模の企業に向けセキュリティソリューションを提供し、WindowsだけでなくUNIX、Linux、Mac向けなどへもセキュリティ対策製品を販売している。同社のUTM製品「Sophos UTM」はOEMを中心に国内約1万台の販売実績があり、2013年12月にはエンドポイントセキュリティをクラウドで実現する新戦略「Sophos Cloud」を発表した。これらの製品、サービスは運用負荷の少ない、シンプルなセキュリティを提供することを目標としている。
2015年度の事業戦略では、ソフォスが持つオンプレミス製品、およびクラウドサービスをより幅広い企業に浸透させることに注力する。
具体的には「新パートナープログラム」の展開で、2015年度目標としてソリューションパートナーは現在の6社から12社へ、販売店ネットワークは50社に拡大する。新パートナープログラムの発表は5月をめどに予定しており、大企業だけでなく幅広い企業にリーチすることを狙う。また、「ネットワークセキュリティ事業部」を設立し、これまでOEMを中心に提供していたUTMアプライアンスを自社ブランドで販売することで、売上を2014年度比50%増加させる。
纐纈氏はこれまでの経験を踏まえ、ソフォスを「B2Bのセキュリティ企業で一般的な知名度は低いかもしれないが、UNIX、Linuxの世界では欠くことのできないソフトウェアの会社」と表現する。そして「ソフォス製品はプラットフォームのカバレッジが豊富で、UNIX、Mac含めて対応できるため、複数のベンダーの製品を入れる必要がなく、ソフォスだけで企業インフラの防御が可能なのが特徴」と述べた。
これまで纐纈氏はレッドハットにおいて販売チャネル網を整備した実績があり、ソフォスにおいてもまずはチャネルの作成を最重要課題として展開するとした。
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