ソフォスは従来の製品からさらに高速化を実現したUTMアプライアンス「Sophos SGシリーズ」を発表した。汎用技術を使い、低価格、高性能なUTMアプライアンスを、中堅企業のIT管理者に向けアピールする。
ソフォスは2014年6月19日、中堅企業向けのUTM製品「Sophos SGシリーズ」を発表した。既存のSophos UTMシリーズの後継製品として、ハードウェアを強化し、複数のセキュリティ機能をオンにしても高いスループットを発揮できることを特徴としている。
Sophos SGシリーズはファイアウォール、アンチウイルス、IPS、メール暗号化などのセキュリティ機能を統合したUTMで、1Uラックに収まるアプライアンス製品としてリリースする。ラインアップは2コアの「SG 210」から4コアの「SG 450」までの6機種。専任のITセキュリティ担当者を置くことのできない中堅企業をターゲットに提供を開始する。
ネットワークポートはモジュール式で、標準搭載の1Gbpsイーサネット・ファイバーモジュールのほかにも、10Gbpsイーサネット・ファイバーモジュールや1Gbps銅線モジュールをオプションで用意している。ストレージにはSSDを採用し、これらのハードウェアの刷新で従来機種と比較し4倍のスループット性能を持つ。
ソフォス 代表取締役社長の纐纈 昌嗣(こうけつ まさつぐ)氏は、同社のUTMの特徴を「ASICではなくインテルチップを使い、その上にLinuxを載せており、汎用技術で実装されていること」と述べる。CPU性能の高速化、SSDの採用、メモリの増加など、通常のサーバーと同様の手法で性能向上を図っており、複数のセキュリティ機能をオンにしても高いパフォーマンスが発揮できるという。
UTMのソフトウェア部分を切り出した「Sophos UTM Home Edition」も個人利用に限り無償で利用可能で、現在1万7000本が動作している。纐纈氏は「まずはUTM製品そのものの存在をアピールし、普及させたい。ウイルス対策ソフトだけでは企業のシステムは守れない。UTMを普及させるために価格を落とし、チャネルを広げることで知名度を上げ、マーケットを広げていきたい。中堅企業がUTM製品を導入することで、管理コストを減らし、システム管理者の不安を少しでも軽減できればうれしい」と述べる。
Sophos SGシリーズは2コアのSG 210の最小構成で32万9000円(税別)で、6月19日から出荷開始する。
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