サーバー系のWindows OSでは、管理者がログオン(サインイン)するたびにサーバーマネージャーが自動起動するようになっている。だがこのためにログオン処理が遅くなるし、システムの負荷も少し増える。素早くログオンするためには、この自動起動を無効にするとよい。
対象OS:Windows Server 2003 / Windows Server 2008 / Windows Server 2008 R2 / Windows Server 2012 / Windows Server 2012 R2
サーバー系のWindows OSでは、管理者権限のあるユーザーがログオン(サインイン)すると、デフォルトでは自動的に「サーバー マネージャー」が起動するようになっている。ログオン後、すぐにサーバー管理業務を開始できるので便利だが、場合によってはこれを禁止したいこともある。
システムにもよるが、サーバーマネージャーを起動するために何秒か余計にログオン時間がかかるし、システムの負荷も高くなる。特に、インターネット経由でリモートデスクトップを使ってログオンしているようなケースでは、なるべくログオンの負荷や時間を抑制したいだろう。
本TIPSでは、このサーバーマネージャーの自動起動を無効にする方法を解説する。
サーバーマネージャーを自動起動しないようにするための設定はサーバーOSのバージョンごとに異なるので、以下、OS別に解説する。なおサーバーマネージャーの自動起動を無効にしても、[スタート]メニューやタスクバーにあるサーバーマネージャーのアイコンをクリックすれば、いつでもサーバーマネージャーを起動できる。
Windows Server 2012やWindows Server 2012 R2の場合は、サーバーマネージャーの右上にあるツールバーから[管理]−[サーバー マネージャーのプロパティ]メニューを開く。
すると「サーバー マネージャーのプロパティ」画面が表示されるので、下側のチェックボックスをオンにして自動起動を無効にする。
Windows Server 2008/Windows Server 2008 R2の場合は、サーバーマネージャーのトップ画面の「コンピュータ情報」グループに「ログオン時にこのコンソールを表示しない」というチェックボックスがあるので、これをオンにするだけでよい。
Windows Server 2003ではログオン時にサーバーマネージャーではなく、「サーバーの役割管理」というツールが表示される。これも画面の一番下にあるチェックボックスで自動起動を抑止できる。
Windows Server 2008以降の場合は、グループポリシーを使ってログオン時のサーバーマネージャーの自動起動を無効にできる。
「グループ ポリシーの管理」ツールで変更したいグループポリシーオブジェクト(GPO)を開き、([ユーザーの構成]ではなく)[コンピューターの構成]−[ポリシー]−[管理用テンプレート]−[システム]−[サーバー マネージャー]にある「ログオン時にサーバー マネージャーを自動的に表示しない」の設定を変更する。ローカルグループポリシーの場合は、「ローカルグループ ポリシー」エディターを開いて(「ファイル名を指定して実行」で「gpedit.msc」と入力する)、[コンピューターの構成]−[管理用テンプレート]−[システム]−[サーバー マネージャー]を開く。そして、「ログオン時にサーバー マネージャーを自動的に表示しない」を「有効」にする。
レジストリでサーバーマネージャーの自動起動を抑止するには、次の値を1に設定する。
項目 | 内容 |
---|---|
キー | ※Windows Server 2008の場合 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\ServerManager ※Windows Server 2008 R2以降の場合 HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\ServerManager |
値の名前 | DoNotOpenServerManagerAtLogon |
型 | REG_DWORD |
値の内容 | 0 もしくは未定義 → 自動起動する 1 → 自動起動しない |
サーバーマネージャーの自動起動を抑止するためのレジストリ設定 Windows Server 2008 R2以降ではユーザーごとの設定になっている。DoNotOpenServerManagerAtLogonの値が存在しない場合は、REG_DWORD型で作成すること。 |
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