Application Insightsでは独自のログを出力することが可能だ。Application Insightsにもログ出力用のAPIがあるので、現在のアプリでログを埋め込んでいる場合であっても、破棄して作り直す必要はない。現在.NETで多く使用されていると思われる以下のログプロバイダーをサポートしているため、Application InsightsのTracing APIを直接呼び出さなくてもよい。
いずれもパッケージはNuGetで用意されているので、必要に応じて追加すればよい。以下では「Application Insights TraceListener」をインストールして、これを使ってみる。
ログ出力を行うコードを追加すれば、Application Insightsのポータルで確認することが可能だ。
上の例では、default.aspxページにアクセスがあったときにログを出力するようなコードを追加した。ログはAzureの新ポータルでトレースを選択すれば表示される。
Application Insightsを使用したアプリのモニタリングについては、以下のWebページも参照してほしい。
Windowsストアアプリのうち、インターネット通信を行うアプリではプライバシーポリシーが必要になる。ここで注意したいのは、アプリ自身にインターネット接続機能がなかったとしても、Application Insightsを使用してモニタリングを行う場合、そのデータはインターネットを使用して送信されるため、プライバシーポリシーを用意する必要がある点だ。
参考:「4.1.1 アプリがネットワークに対応している場合はプライバシーに関する声明を用意しなければならない」。
前述の方法でApplication Insightsから処理ログを出力する場合、不特定のユーザーに配布するようなアプリでは、プライバシーの観点から個人を識別可能な識別子をログに埋め込まないようにする必要がある。配布対象を組織内に限定可能なアプリでは、トラブル対応時に必要があるため、ログに個人を識別可能な情報を埋め込むという状況もあるが、不特定多数に配布するようなアプリでは注意してほしい。
最後に、Visual Studio Onlineを使い、Webページのパフォーマンステストやロードテストを行う方法を見てみよう。
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