一応「シンポジウム」ということで最後のセッションは、まじめなものになった。登壇したのは、クラウド利用促進機構の松本直人さん。IoTの“もの”がつながるインフラの現状を本気で調査した結果を発表した。
松本さんが調査したのは、GPSロガーをバイクに載せて東京から軽井沢辺りまで移動し、どこまで接続性を保てるか、IPアドレスがどのようなタイミングで切り替わるかというもの。移動には7~8時間かかり、パーキングエリアなどで止まるたびに、つながっているかどうか、アドレスが変わっているかいないかを確認。松本さんは「3G/4G回線でつながってはいるが、基地局の切り替えで、コロコロとIPv4/IPv6アドレスが変わっていくので、IoTのインフラに固定IPアドレスを使うのは得策ではない」と調査結果を発表した。
また、「山に挟まれた谷のところでは、電波が届かないので注意してほしい」ということも目で見えるように表した。
松本さんがもう一つ発表した調査は、「モノのログデータはどこまで細かく取れるか」というもの。
松本さんのプレゼン資料は、下記から参照できる。
発表の最後に、コメンテーターの太田さんは、おばかな発想を通して、モノとモノがつながることの可能性と夢が広がったと感想を述べ、登壇者をたたえ、最後に次のように締めくくった。「モノとモノがインターネットでつながることで、人間と人間がつながっていきます。今後のITはIoTが主役になっていくので、おばかなIoTでも、まじめなIoTでも、まずは試してみてはいかがでしょうか」
「おばかIoTシンポジウム」の講演の模様は、スクリーンのキャプチャと音声のみだが、下記からも確認できるので、ぜひ参照してほしい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
HTML5+UX 記事ランキング