vCloud Airのネットワーク設定方法――オンプレミス環境との接続vCloud Air入門(5)(2/3 ページ)

» 2015年05月21日 05時00分 公開
[山本祥正富士ソフト株式会社]

ネットワークの構築

 では、VPN機能を使用してオンプレミスからvCloud Airに接続する手順を見てみましょう。具体的には、二つのステップを踏みます。ステップ1は「VPNの設定」。オンプレミスからvCloud Airに接続するためVPNトンネルを作成し、オンプレミスからvCloud Airの内部ネットワークIPへアクセスできるようにします。ステップ2は「負荷分散の設定」。サーバープールを作成して仮想マシンを追加し、負荷分散によるアクセスが可能なことを確認します。

 ステップ1、2の構築を完了した後に、オンプレミスからvCloud Air内の仮想マシンへの接続を確認します。VPNトンネルを経由したサーバープールのプライベートIPへアクセスと、仮想マシンへの振り分けが確認できます。

 オンプレミス環境とクラウド環境を接続するハイブリッドクラウドにおいては、こうしたネットワークのセキュリティが特に重要となります。以下ではステップ1の実施手順を詳しく見ていきます(ステップ2は次回、紹介します)。

 なお、今回と次回の解説では図3のような環境を想定しています。

図3 本稿および次回で前提とするネットワーク環境。今回はこのうち、ステップ1(図左側の囲み)部分を設定する(クリックで拡大)

ステップ1:VPNの設定

 まず、オンプレミス環境を構築しておきます(図4)。

図4 テスト環境:ステップ1の構成図(クリックで拡大)

vCloud Airのファイアウオールにルールを追加

 次に、vCloud Airのファイアウォールに図5のルールを追加します。

図5 ファイアウォールの設定(クリックで拡大)

EdgeゲートウエイのVPNサービスを有効にする

 ゲートウエイのサービス設定でVPNを有効にし、VPNのトンネルを追加します。vCloud Airの管理ポータルでゲートウエイの「Networks」タブに移動し、「Manage in vCloud Director」をクリックします(図6)。

図6 ゲートウエイの「Networks」タブ(クリックで拡大)

 vCloud Director が起動します。ゲートウエイで右クリックし、表示されるコンテキストメニューから「Edgeゲートウェイサービス...」を選択します(図7)。

図7 「Edgeゲートウェイサービス...」のメニュー選択肢(クリックで拡大)

 「サービスの構成」画面が表示されます。「VPN」タブを選択し、「VPNの有効化」にチェックを入れて「追加」ボタンを押します(図8)。

図8 「サービスの構成」画面(クリックで拡大)

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