米IBM、「全てがAPIでつながる世界」へ向けた新サービスを紹介API Connectは3月提供開始

米IBMは2016年2月23日(米国時間)、米ラスベガスで開催中のIBM InterConnect 2016の基調講演で、一般企業がAPIを通じて、同社の多様なサービス群および他社サービスを活用し、革新的なアプリケーションを構築できるようにするための取り組みを紹介した。

» 2016年02月24日 08時38分 公開
[三木 泉@IT]

 米IBMは2016年2月23日(米国時間)、米ラスベガスで開催中のIBM InterConnect 2016の基調講演で、「ハイブリッドクラウドとは、あらゆるアプリケーション、サービスがAPIでつながる世界」だとし、その実現に向けた同社のサービスを説明した。この中にはAPIライフサイクルマネジメント、Watson API、IoTへの取り組みなどが含まれる。言い換えれば、Watson、IoT関連サービス、データ関連サービスなどは、ばらばらなものではなく、これらを部品あるいは道具として組み合わせて活用することで、新たな価値を生み出せるというのがIBMの主張だ。

 まず、API Connectは「IBM API Management」と「IBM StrongLoop」を統合したサービスで、3月15日に提供開始予定。企業内のアプリケーションやクラウドサービスからシンプルな手順で半自動的にAPIを作成できる。企業内アプリケーションのソースとしては、WebSphere、IBM Integration Bus。IBM zなどがあるという。作成したAPIはポータルに登録して提供、社内外の開発者がセルフサービスで利用できるようになる。ディスカッションフォーラムやブログも自動的に用意される。

API Connectで、企業は自社のAPIポータルを半自動的に構築・提供できる

 APIの利用にはセキュリティポリシーやレートリミットを適用できる。利用状況の監視機能も統合されている。IBMはAPI Connectを、「APIのライフサイクル管理サービス」と表現している。このサービスには、無償で一連の機能を利用できるオプションも用意される。

 一方、App Connectは、クラウドサービスや特定アプリケーションについて、IBMが用意したAPIを使えるサービス。企業の事業部門による利用を想定している。

 これらに、データの整形や統合、移行などを行うサービスであるDataWorks、コグニティブコンピューティングAPIサービスのWatson API、IBMが買収した気象情報サービス企業The Weather Companyの提供するAPI、同社のIoT関連サービスなどを組み合わせ、「API Economy」を体現するような世界を築きつつあるという。

 IBMは、APIを通じて一般企業がこれらの広範なサービスを駆使し、革新的なアプリケーションやサービスを構築できるように支援していくという。

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