米グーグルは、Androidの次期版「Nリリース」の開発者向けプレビューを公開した。
米グーグルでエンジニアリング部門のバイスプレジデントを務めるDave Burke氏は、「Android Developers Blog」でAndroidの次期版「Nリリース」の開発者向けプレビューの公開を発表した。開発者からのフィードバックをより多く取り込めるよう、これまでよりもプレビューを大幅に早く公開したという。
Nリリースでの大きな改善点は、マルチウィンドウに対応した点である。当初はAndroid 6.0(Mリリース)で実装される予定だった機能だが、正式実装はNリリースに持ち越されていた。
マルチウィンドウへの対応に向けて、Nリリース以降を対象としたアプリでは「android:resizableActivity」というマニフェスト属性が新たに利用可能になる。この属性を「true」に設定することで、画面分割モードでActivity(Androidの画面表示コンポーネントでアプリのウィンドウに相当)を表示できる。Activityの最低画素数も設定可能で、これを設定すると、ユーザーはActivityをそれ以下の大きさに変更できない。
他にも、ダイレクトリプライ通知や通知のグループ化、省電力化機能の改善、Java 8への対応などが行われている。
ダイレクトリプライ通知は、RemoteInput notification APIによるもので、これはもともとAndroid Wear向けに追加されたAPIである。ユーザーは通知を離脱することなく、受信したメッセージに返信できる。通知のグループ化は、同じアプリからの通知をグループ化できるようにする機能である。
一方、省電力については、Android 6.0から実装されているDozeモードで、スクリーンオフ時のバッテリー消費も節約するように改善した。既にDozeモードに対応しているアプリならば、そのままNリリースでも動作する。
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