次は、ピボットテーブルで「指定したキーワードに合致する商品」の結果だけを抽出して集計する方法を解説する。
では、商品名と売上額を集計した図9のデータから、「PC」を含む商品だけを抽出してみよう。「商品名」フィールドの[▼]アイコンよりフィルター一覧を表示し、「ラベルフィルター」→「指定の値を含む」を選択する(図14)。表示される「ラベルフィルター」に、指定文字列である「PC」と入力する(図15)。
これだけで、商品名ラベルに「PC」が含まれる商品のみをフィルタリングできる(図16)。
この他に、「レポートフィルター」を使った抽出方法もある。一緒に紹介しておこう。
冒頭の図1のリストデータから、「行」エリアに「担当」を、「値」エリアに「合計/金額」を、「フィルター」エリアに「商品名」を配置したピボットテーブルを作成する(図17)。
「商品名」タブの[▼]ボタンでレポートフィルターメニューを開くと、商品名の一覧が表示される。
レポートフィルターメニューより、「PC」を含む「ノートPC」「タブレットPC」にチェックを入れる(図18)。
これで、「ノートPC」「タブレットPC」を売った担当者のみが選別された(図19)。
さらに「誰が何を何円売ったか」も集計したくなるだろう。これも簡単だ。先ほどレイアウトセクションの「フィルター」に配置しておいた「商品名」を、「列」エリアにドラッグ&ドロップで移す。誰が何を売ったかも一目瞭然の集計ができた(図20)。
今回は、ピボットテーブルで「いろいろな視点で分析」する第一歩となる「フィルタリング」の方法を解説した。要は、フィールドセクションの項目を「レイアウトセクションのどのエリアに配置すればいいか」ということだ。いろいろと置き換えてみて、どんな集計表が作成されるかも試してみてほしい。
次回は、「月日別の売上件数を求める」「商品別売上の割合を求める」「売上金額の前月比を求める」「集計値の累計を求める」といった、ピボットテーブルをさらに応用していくためのテクニックを解説する予定だ。お楽しみに。
薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。
1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。
2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。
Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)
Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)
Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)
Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)
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