さて、ここまで実践すれば、「フィールドセクション」にある項目を、「レイアウトセクション」のどこかに配置して、目的の集計表を作成する、というピボットテーブル作成の基本から、ピボットテーブルのちょっとした応用方法までマスターできたはずだ。
そこまで慣れてきた人には、もっと簡単なピボットテーブルの作成方法も紹介しよう。よく使われるピボットテーブルのパターンがあらかじめ用意されている「おすすめピボットテーブル」機能を使う方法だ。
冒頭で用意した「テーブル型式に変換した売上一覧のリストデータ」の適当なセル(C5セルなど)にカーソルを合わせ、Excelメニューの「挿入」タブにある「おすすめピボットテーブル」を選択する(図14)(図15)。
おすすめピボットテーブル機能は、10種類のパターンからどれかを選ぶだけで、何も設定せずにピボットテーブルを数秒でサクッと作れる。
「フィルター」などを使用するような少し複雑なものは作れないが、それを望むということは、どんな集計結果を得たいかを把握できるほどの基礎ができたということだ。欲しい集計データや用途に応じて、簡単/詳細のピボットテーブル作成機能を使い分けるのも業務効率を高めるコツだ。
今回は、ピボットテーブルを実際の業務で普通に活用していけるまでのテクニックを解説した。ピボットテーブルは、特別な数式を使用するわけでもなく、単に操作方法を覚えるだけということはお分かりいただけただろう。ピボットテーブルは何度も触れて作って、慣れていくのが一番の習得方法だ。
次回は、「データを見やすくする」ための、データのレイアウトの変更方法などについて解説する予定だ。お楽しみに。
薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。
1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。
2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。
Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)
Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)
Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)
Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)
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