仮想化、クラウドが浸透した昨今、「システムの目的や特性に応じてインフラを使い分ける」考え方が広まり、オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッド環境に乗り出す企業も増えてきました。しかしこうした“攻めのIT活用”が注目される一方で、「決して見落としてはならない落とし穴」があることも忘れてはいけません。ソフトウェア資産管理(以下、SAM)です。
例えば、オンプレミスとクラウドでライセンス体系が異なる例が多いこと、ご存じでしょうか? 物理環境、仮想環境、クラウドでそれぞれライセンス体系が異なる例も珍しくありません。これを知らずにアプリケーションを不用意にクラウド移行すればライセンス違反となり、莫大な賠償金を課せられることになります。さらにはコンプライアンス違反として、自社の社会的信頼、存続基盤が大きく揺らぐことにもなりかねません。
セキュリティ面も同様です。「把握していなかったソフトウェア資産」が、情報漏えいなどの原因になる例が後を絶ちません。ライセンス違反もセキュリティ事件も「知らなかった」では済まされない上、全てが無に帰してしまいかねないほどのインパクトを持っているのです。では一体どのようなノウハウがあれば、リスクを回避できるのか? その答えをあらゆる角度から発見できるのが、毎年行われている「SAM World」です。
特に今回は、業務効率、コンプライアンス、セキュリティを高いレベルで求められる自治体の中でも、先進的なIT活用で知られる佐賀県の取り組みや、“弁護士の視点で聞くSAM事例”などは興味深いところ。2年ぶりとなるユーザー講演も大きな見どころでしょう。JR西日本グループの広成建設はどうSAMに取り組み、どう課題を乗り越えたのか? 一般企業のリアルな肉声が聞ける機会は非常に貴重です。
その他、「SAM導入時のメリットと課題」「SAMの実施にあたって何をすべきか」といった基礎知識から、「ライセンス監査の実際と必要なアウトプット」など、画一的なマニュアルだけでは対応できない“SAM実践の本当のコツ”まで、包括的に学べる点も大きなポイントといえるでしょう。
「組織的に体系立てて取り組めていない」「他業務と兼任している」といったケースも多い中で、SAMに不安を抱いている方、周囲に相談できる人がいない方も多いと聞いています。そうした現場の方はもちろん、自社の信頼・収益を守りたい管理層、経営層も、それぞれの立場で得られるものがあることでしょう。転ばぬ先の杖として、ぜひ参加することをお勧めします。
ソフトウェア資産管理【SAM】をテーマとした大規模な総合イベント『SAM World 2016』開催!
一般社団法人ソフトウェア資産管理評価認定協会は、平成28年6月10日(金)9時50分より、IT資産管理に関するイベント『SAM World 2016』を開催します。
『SAM World』は、日本で最大のIT資産管理・ソフトウェア資産管理の専門カンファレンスです。仮想化、クラウドコンピューティングが進む中、情報セキュリティやコンプライアンスにおいて組織にとっての重要課題の1つであるIT資産管理、ソフトウェア資産管理についての知識を身につけるためのイベントであり、社内のIT資産管理運用担当者、顧客にSAMの仕組みを提供するツールベンダーやコンサルティング会社の営業担当者など、SAMに関わるあらゆる立場の方にとって充実した内容を提供します。
今年のイベントでは、先進的なIT導入で話題となった佐賀県の前最高情報統括監森本登志男氏、BSAザ・ソフトウェアアライアンス顧問弁護士であり、TMI総合法律事務所パートナー石原修氏による講演に加え、民間企業による実際のSAM監査対応事例の発表も予定しています。また今回は、課題解決に有効と定評のある個別セッションをSAMACセッション・後援企業セッション・会員企業セッションの3つのカテゴリーに分け、昨年よりもさらに参加者のニーズにあったセッションを選択しやすくしています。
「情報セキュリティから見た、IT資産管理の重要性〜IT先進県佐賀県の事例から〜」
岡山県特命参与、佐賀県情報エグゼクティブアドバイザー、大館市政策情報収集組織(シンクタンク)コーディネーター(前佐賀県最高情報統括監(CIO)) 森本登志男氏
概要:情報セキュリティに対する備えは、より厳格さと厳密さを求められています。ところが、情報セキュリティの根底にあるIT資産を適切に管理できているところは実は少ない現状があります。このセッションでは、民間のIT企業の経験も豊富な、IT先進県と言われている佐賀県の前CIOである森本氏から、情報セキュリティにおけるIT資産管理の重要性をお話しいただきます。
「弁護士が解説! 不正コピーが引き起こす重大リスクとライセンス管理の重要性
弁護士/BSA|ザ・ソフトウェア・アライアンス日本担当顧問 石原修氏
概要:不適切なライセンス管理に潜むリスクと、コンプライアンス実現のためのSAMの必要性について、事例を紹介しながら、弁護士の立場からわかりやすく解説します。
建設業におけるソフトウェア資産管理〜現状把握とSAM監査への対応〜
広成建設株式会社執行役員経営企画副本部長 森幸雄氏
概要:事業場(現場)が移動するという特殊性から、管理が簡単ではない建設業におけるSAMへの取り組みと、ライセンス監査への対応事例をお話しいただきます。実際の現地調査の難しさなども含め、具体的な取り組みをご講演いただきます。
提供:一般社団法人ソフトウェア資産管理評価認定協会
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年5月31日
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.