早々にWindows 10にアップグレードした人にとっては関係のない話ですが、「Windows 10を入手する」アプリが、完全に消え去る日がついにやってきました。
Windows 7/8.1ユーザーにはおなじみ「Windows 10を入手する(Get Windows 10、GWX)」アプリ。このアプリとの出会いは、2015年6月に“Windows 10への無料アップグレードを簡単に予約できる”ということで、Windows Updateを通じて配布されたときでした。Windows 10にアップグレードできない、あるいはアップグレードするつもりが全くないユーザーにとっては、「Windows 10を入手する」アプリとの長い闘いの始まりでもありました。
「Windows 10を入手する」アプリが登場したばかりのころは、2015年7月末に提供が始まるWindows 10を“無料”で手に入れられるということで、取りあえず予約した人は多かったでしょう。実際には「Windows 10を入手する」アプリで予約した、予約しなかったに関わらず、対象となるPCであればWindows 10リリース後1年間は誰でも無料でアップグレードできました。
2015年7月末のWindows 10のリリース後は、「なかなかアップグレードがやってこない」「アップグレードの失敗が繰り返される」といった声、その後は「勝手にアップグレードされた」「『×』ボタンでなぜアップグレードが始まるの?」「アップグレードを辞退する方法が分かりにくい」といった声が聞かれました。そして最近では、「もう無料アップグレードできないの?」「実はまだできるらしい?(筆者は未確認)」などの声が聞こえてきます。
PCのスペックがWindows 10に対応していない、あるいはギリギリ、利用しているハードウェアやアプリがWindows 10に対応していない、販売店やメーカー、会社からアップグレードしないように指示されたなど、さまざまな理由でWindows 10にアップグレードせず、Windows 7/8.1を使い続けようと決断したユーザーも多いはずです。そのようなユーザーにとって、「Windows 10を入手する」アプリは、もう邪魔者でしかありませんでした。まるでマルウェアやアドウェアのようだ、という扱いもされました。
関連する更新プログラムのアンインストールやレジストリの編集で、「Windows 10を入手する」アプリが動かないようにしたり、完全に消去したりしたとしても、数カ月後の更新で戻ってくることもありました。なお、面倒な手順だったことは事実ですが、早期に適切に対処しておけば「Windows 10を入手する」アプリに悩まされることはなかったはずです。
筆者はどうしたかといえば、Windows 10にアップグレードを断られたPCについては、「Windows 10を入手する」アプリに対処せずに、どうなるのか見守るためそのまま放置してきました(画面1)。
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