インテルが、Intelブランドの商用ドローンシステム「Intel Falcon 8+」を発表。北米市場で発売する。
米インテルは2016年10月11日(現地時間)、ドイツのハンブルグで開催された地理空間技術関連の見本市「INTERGEO 2016」のドローンカンファレンスで、商用ドローンシステム「Intel Falcon 8+」(以下、Falcon 8+)を北米市場で発売すると発表した。
初のIntelブランドでの商用ドローンとなるFalcon 8+は、インテル傘下のAscending Technologiesが欧州市場で提供しているドローン「AscTec Falcon 8」をベースにしている。無人機のFalcon 8+、地上誘導を行うための「Intel Cockpit」、両者に電力を供給するスマートバッテリー「Intel Powerpack」で構成される。
Falcon 8+システムは、電子システムの完全な冗長性を確保し、クラス最高とうたうオンボードセンサーによる自動空中センシングソリューションを提供する。三重に冗長化された自動操縦技術「AscTec Trinity」と、ミリ単位の精度を持つ高精細な画像撮影/識別技術を備え、人力調査が必要だったり、そもそも発見できなかった損傷の把握や崩落防止を目的とする構造物分析などを可能にするという。
インテルは、「今後大きな成長が見込まれるIoT(Internet of Things)市場の1つとなる無人機/ドローン分野は、将来に向けて重要なコンピューティングプラットフォームである」との認識を示し、成長中のドローンエコシステム向けにコンピューティング、センサー、通信、クラウド統合といったソリューションを提供。自社でもFalcon 8+システムにより、商用ドローンの新基準を打ち立てるとしている。
なお、インテルはここ数カ月、ドローンに関する発表を相次いで行っている。例えば、インテリジェントな障害物ナビゲーション技術「Intel RealSense」に初対応した消費者向けドローン「Yuneec Typhoon H」、開発者が独自のドローンをゼロから開発できるプラットフォーム「Intel Aero Platform」などだ。この他、ドローン100機が空を舞うショー「Drone 100」や、投資先のe-voloがヘリコプターとドローン双方の特徴を兼ね備えるマルチコプター「Volocopter」の処女飛行なども支援している。
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