「DATABASE_MIRRORING」によってトランザクションログを再利用できなくなった(ファイル管理トラブル) : SQL Serverトラブルシューティング(28) (2/2 ページ)
今回のトラブル解決には、「データベースミラーリングの復旧」が必要です。「ミラーリング状態が切断される原因」は幾つかありますが、対象とする複製されたスタンバイサーバである「SQLNETWORKNAME」インスタンスが単に起動していなかっただけならば、インスタンスを正しく起動すればミラーリングも復旧するでしょう。
しかし今回のように、ミラーリングサーバの物理的な障害発生が要因ならば、SQL Server Management Studioなどでいったんデータベースミラーリンググループを解除/削除し、トランザクションを切り捨てます。障害対処を済ませたら、再度データベースミラーリングを構築する、という手順を踏みます。
ミラーリングの削除は、SQL Server Management Studioの「データベースのプロパティ」→「ミラーリング」→「ミラーリングの削除」から実行できます(図21-3)。
図21-3 「ミラーリングの削除」を行う
ただし、この作業をしたとしてもlog_reuse_wait_desc のステータスが「DATABASE_MIRRORING」のまま残る場合もまれにあります。このときは、「ログバックアップ採取を再度行う」や「データベースの再起動」を行うことで修正されるでしょう。
データベースミラーリングの状況を確認し、同期が取れていなかった場合は復旧させる
ハードウェア障害などで復旧が間に合わない場合は、いったんデータベースミラーリングを削除し、障害対応後に再登録する
削除してもlog_reuse_wait_descのステータスが変わらない場合には、再度のログバックアップか、データベースの再起動を実施する
本トラブルシューティングの対応バージョン:SQL Server 2005以降
ユニアデックス株式会社所属。Microsoft MVP Data Platform(2011〜 )。OracleやSQL Serverなど商用データベースの重大障害や大型案件の設計構築、プリセールス、社内外の教育、新技術評価を行っていた。2016年4月よりIoTビジネス開発の担当となり、新しい仕事に奮闘中。ストレッチをして柔らかい身体を手に入れるのが当面の目標。
ユニアデックス株式会社所属。入社以来 SQL Serverの評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。SQL Serverのトラブル対応で社長賞の表彰を受けた経験も持つ。休日は学生時代の仲間と市民駅伝に参加し、銭湯で汗を流してから飲み会へと流れる。
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