OSやハードウェアの更改と合わせて、Oracle Databaseのアップグレードを検討するケースも多いでしょう。オラクル製品はサポート期間によって提供されるサービスレベルに違いがあります。この点にも注意が必要です。
2017年1月現在、通常のサポート期間である「Premier Support」に該当するOracle Databaseは、「12c」のみです。移行を検討するバージョンは必然的に12cが候補になるでしょう。12.1.0.2 SE2のリリース後、SE1/SEのサポートは継続されるのか、アップグレードを検討するに当たり、SE1/SE環境がいつまでサポートされるのかといった質問がサポートセンターに多く寄せられました。具体的には表1の通りです。
Premier Support | |
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12.1.0.1 SE1/SE | 2016年8月末まで |
12.1.0.2 SE2 | 2018年7月末まで |
12.1.0.1 SE1/SEは、Premier Supportの期間が2016年8月末に終了しました。追加の保守費を支払うことで継続サポートが受けられる「Extended Support」は提供されません。
12.1.0.2 SE2のPremier Supportは2018年7月末までとなります。12cR1は、12.1.0.2が最終リリースです。2017年時点でSE1/SEを利用している環境の場合、今後、12.1.0.2以降を利用するタイミングでSE2へのアップグレードが必要ということになります。サポート期間についての詳細な情報は、以下のリンクを参照してください。
My Oracle SupportにログインできるOracleユーザー向けに、以下の項目名で情報がまとまっています。併せて確認してください。
SE2への移行によって、ライセンスコストが大きく膨らんでしまうケースは多々あると思います。
例えば、コストを維持、または削減するために、Oracle Databaseと互換性が高いDBMSである「EDB Postgres(PostgreSQL)」などに切り替える手段もあります。また、システム規模の拡大が想定されるのであれば、ハードウェアとOracle Databaseを一体とした「Oracle Database Appliance」を導入する選択肢もあります。
SE2の価格や、SE1/SEからのライセンスマイグレーションの方法や詳細については、筆者の所属するアシストのWebサイトからお問い合わせください。
株式会社アシスト サービス事業部 サポートセンター所属。2007年にアシスト入社後、Oracle Databaseのサポート業務に従事。現在はサポート業務の傍ら、未解決のトラブルを一つでも多く減らせるよう、サポートセンターに蓄積されている調査のノウハウを社内外に伝える活動を行っている。
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