マイクロソフトが「Microsoft Azureの仮想マシン(Azure VM)上に構築したSQL Server 2016システム」向けの自動バックアップ機能を大幅に改良。バックアップをきめ細かく管理できるようにした。
米マイクロソフトは2017年2月2日(米国時間)、「Microsoft Azure(以下、Azure)の仮想マシン(Azure VM)上に構築したSQL Server 2016システム」向けの自動バックアップ機能を大幅に改良。バックアップをきめ細かく管理できるようになった。
自動バックアップは、Azure上にあるSQL Serverインスタンスの全データベースを、ストレージアカウントのいずれかに自動でバックアップできるようにする機能。常に一貫したバックアップチェーンを保証することで、任意の時点にデータベースをリカバリーできる。また、バックアップの保持期間を指定することも可能だ。
自動バックアップの新機能では、ユーザーデータベースに加えて、システムデータベースのバックアップもスケジューリングできるようになった。このオプションを有効にすると、システムデータベースとそのインスタンスレベルの重要なオブジェクトも、ユーザーデータベースと同じスケジュールでバックアップされる。
この他、バックアップ処理がパフォーマンスに影響しないように、フルバックアップを行う時間帯と頻度(1日1回または週1回)のスケジューリングにも対応。ログのバックアップを取る頻度も指定できるようになった。
なお、DR(Disaster Recovery:災害復旧)やコンプライアンス確保の目的においては、バックアップ先に「Geoレプリケーション」(地理的に離れたリージョンにレプリケーションする設定)を使うようにマイクロソフトは勧めている。この場合は、保存先のストレージアカウントで読み取り可能とすることが望ましいという。リモートAzureリージョンでもバックアップが使用可能になるからだ。
自動バックアップ機能の有効化と構成は、以下のように行う。
Azureポータルでのインスタンス作成時に、SQL Serverの幾つかの構成オプションが用意された画面が表示されるようになる。そこで自動バックアップ機能を有効にできる。
既にSQL Server 2016インスタンスを運用している場合は、AzureポータルまたはAzure PowerShellのコマンド操作で自動バックアップを有効にする。Azureポータルでは、目的のSQL Serverインスタンスの管理ページを開き、左ペインのSQL Server構成を選択すると、自動バックアップの構成オプションにアクセスできる。
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