「データベーススペシャリスト試験」戦略的学習のススメ「データベーススペシャリスト試験」戦略的学習のススメ(1)(1/3 ページ)

あの“津崎さん”も保有する難関資格「データベーススペシャリスト」。この「データベーススペシャリスト試験」は同じパターンの出題が多いために、過去問題をたくさん解くことが合格の早道です。本企画では、午前/午後試験対策のための「基礎知識」を抜粋してお届けします。初回は、「データベーススペシャリスト試験の基礎」を解説します。

» 2017年04月18日 05時00分 公開

連載目次

ポケットスタディ データベーススペシャリスト [第2版]

書籍の中から有用な技術情報をピックアップして紹介する本シリーズ。今回は、秀和システム発行の書籍ポケットスタディ データベーススペシャリスト [第2版](2015年12月22日発行)』からの抜粋です。

ご注意:本稿は、著者及び出版社の許可を得て、そのまま転載したものです。このため用字用語の統一ルールなどは@ITのそれとは一致しません。あらかじめご了承ください。


はじめに

戦略的学習のススメ

 筆者の具志堅融と申します。

 データベーススペシャリスト試験について、合格のために最も重要なことは過去問題演習であると言えます。これは同じパターンの出題が非常に多いからです。しかし、難易度の高い午後問題をいきなり解くのは無理があります。逆に「腰を据えて知識習得に励み、万全な状態になってから過去問題を順番に解く」という方針でも、多くの時間と労力がかかってしまうため、実力をつけるにあたってはむしろ非効率です。

 そこで私は「本稿(および本書籍、以下同)を少し読む→該当する過去問題を解く→理解を深める」というアジャイル的学習方法を推奨します。こちらを活用し、個々の受験者様のスキルや弱点分野等に応じて、この学習サイクルを柔軟かつ短期間でまわすことにより、最短距離で合格出来ると考えております。

本書籍と過去問を組み合わせたアジャイル的学習方法(推奨)

本書籍を利用して気軽に学習スタート

 参考書は決して安くなく、しかも学習してみるまで自分にとって理解し易いかどうか、なかなか解らないものです。また、昨今のWebサイト上の説明には非常に優れたものが多く、「実はこちらの方が理解しやすかった」という経験もお持ちでしょう。

 本書籍では午前II・午後I・午後IIをカバーし、合格に向けた道筋を大枠として示すモノとなっています。まずは本書で気軽に学習を始めて下さい。1週間後には、その分野の学習に必要なものが見えてきますので、その後、十分な確証をもって教材を集めていくことができます。

本書籍を利用した学習スタートアップキット(気軽に早く、学習開始)
必要な素材 説明
過去問題
及び解答例
試験センターから取得 試験センターより、過去約12年分が無償ダウンロード可能。
その他サイトからも取得 試験センターよりダウンロードできない分は、「平成XX年度」「テクニカルエンジニア(DB)(当時の試験名)」「過去問」等のキーワードでWeb 上を検索して探す。全て解くかは別として、特定分野の集中学習ができるように過去問題はなるべく多く確保。
学習用
リンク集
過去問題解説サイト 特に午後分野など、解説はあればあるほど好ましい。ある解説を理解できなかった場合は、他の人の作成した解説を探す。このように自分にとって理解しやすい(納得のいく)説明を探すのが、今時の試験対策。
合格体験記 自分に近いスキルの受験者が、どのように学習し合格したかを確認し、学習計画の参考にする。本書籍でもご紹介します。
付箋 本書籍の最も重要なパートナー。特定の行に貼れるように、細く切ると使いやすい。3色あるとよい。

*1 ・情報処理技術者試験センターの『試験要綱』は、是非とも入手して下さい。

試験の合格率と出題傾向

 平成27年度春季データベーススペシャリスト試験の合格率(全受験者中、午後II試験合格者の割合)は17.6%です。

 午前II試験について、昨年(平成26年度)より難易度がやや下がり、合格率が上がりました。今後もほぼ同じ難易度が続くと思われます。午後I試験については、例年より問題の難度が上がったことで前年度より合格率が下がり、午後II試験については例年通り難しい問題が多く、合格率はほぼ同じでした。午後I試験、午後II試験ともに、問題量に対する解答時間が短く、高難度である傾向が続くことが予想されるため、注意が必要です。最後に、新傾向として午後I試験でSQLに関する出題割合が増えていますので、SQLに関する過去問題を集中的に学習する等の対策が必要となりました。

*最新情報は本書籍のサポートページをご確認ください

本書籍でお伝えしたい事

 データベーススペシャリスト試験に合格するために越えなければならない壁はいくつかありますが、最大の壁は「極めて短時間で午後試験の解答を作成しなければならない(解答時間が足りない)」ことでしょう。いかにデータベースに詳しい人でも、実業務で自分が携わる業務を理解するには一定期間が必要ですが、本試験ではそれも含め、問題把握から解決策立案まで超短時間で進めることとなります。これは大変な作業です。

 一方で、本試験では多くの問題がパターン化されており、正解を得るためのお決まりの手順が存在します。このため、「データベーススペシャリスト試験はパズルのようなものだ」、「○○先生のセミナーを受講し、教えられた通りに学習すればほぼ合格できる」などと合格者の多くが語ります。

 本書籍の執筆にあたり、私は過去問題での出題傾向を徹底的に分析し、「どのような知識、ノウハウがあれば本試験の問題が解けるのか」を明らかにしました。この上で、それらの知識やノウハウを最も少ない学習時間で修得するためにはどのような手順で学習すればよいかを追求し、これを具現化したのが本書籍第0部の「学習ナビゲーション」です。ここでは、学習スケジュールの策定から本試験当日の試験開始10分前まで、皆さまの学習をサポートし、学習の効率と効果を高めます。

 本書籍第1部「午前・午後 基礎知識の習得」では、学習テーマごとに「読む」→「解く」→「読む」を短サイクルで繰り返すことにより、効果的かつ実践的な演習を行います。この実現のため、本書では平成14年度から平成27年度までの午前II試験問題を、学習テーマごとにリファレンスとして紹介しております。尚、姉妹本『ポケットスタディ 高度情報試験共通 午前I・II対応』でも好評の、プロ講師によるセミナー会場の臨場感、「鉄則」部分のノウハウ提供を継承しており、関連情報へのリンク(文中に【→(テーマ番号)】の形で記載)についても、従来通り記載されておりますので、是非ご活用ください。

 本書籍第2部の「午後試験対策」では、単なる過去問題の解説ではなく、受験者の立場で「合格するためには何を知っておけば良いのか?何を訓練すればよいのか?」まで踏み込み、「あらゆる問題に適用できるテクニック」ハッキリとお伝えします。本書籍で紹介する数多くの類題をこなす事で様々なテクニックが自然と身についていきますので、これを利用すれば、午後試験問題を素早く解けるようになり、大幅点数アップに繋がります。

 試験直前や当日には、本書籍を「学習分野の総復習」としてご活用下さい。「午前試験頻出の問題一覧」や、午後II試験用の「業務知識とモデリング事例」など、最終チェックに役立つコンテンツも充実させてあります。

 この他、多くの受験者の合格率を伸ばしてきた「学習を効率化させる策」、「点数アップに繋がるテクニック」等もお伝えしますので、ご自身にあったものを選び、学習に適用して頂ければ幸いです。

 本書籍で惜しみなくご提供する数々の施策により、皆様が一歩ずつ確かな実力アップを感じながら、合格に向けた最短距離で学習頂けることを強く確信しております。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

Microsoft & Windows最前線2025
AI for エンジニアリング
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。