アプレッソがクラウド対応データ連携ツールの最新版「Thunderbus 1.2」をリリース。VPNなどの構築なしに、クラウドアプリケーションからオンプレミスの業務システムへ安全にアクセスする機能を提供する。
アプレッソは2017年3月8日、クラウドとオンプレミスシステムをつなぐデータ連携ツールの最新版「Thunderbus 1.2」を発売した。
クラウドが普及し、移行が進んでいるが、オンプレミス環境のサーバやPCにも依然としてデータが格納されているシステムも少なくない。こうしたときに、クラウドで稼働するアプリケーションから、オンプレミスの業務システムに格納されているデータへのアクセスをいかに安全かつシームレスに行うかが課題となる。
Thunderbusは、クラウドアプリケーションからオンプレミスシステムのファイルやデータへ安全にアクセスするためのデータ連携ツール。専用線や閉域網などの特別な環境は不要で、別途VPNを構築する必要もない。新バージョンの1.2では、これまでのWebDAVによるファイル連携に加えて、HTTP(S)によるWebサービスの呼び出し機能を提供する「Thunderbus HTTP Agent」を備えた。
具体的には、クラウド上の仮想マシンに「Thunderbus Server」を、オンプレミス環境に「Thunderbus HTTP Agent」をそれぞれインストールして実現する。Thunderbus ServerとThunderbus HTTP Agentの間では、HTTP(S)/WebSocketによる仮想的なトンネルを作る。これによって、Thunderbus Serverに対するHTTP(S)アクセスを、Thunderbus HTTP Agentに転送するという仕組み。オンプレミス側から外部に向けてHTTP(S)通信ができれば、オンプレミスにあるグローバルIPアドレスを持たないWebシステムに対しても、クラウドや社外ネットワークから直接アクセスできるようになる。
対応OSは、Thunderbus ServerがWindows Server 2008/2008 R2/2012/2016(いずれもx64版のみ)。Thunderbus HTTP Agentが、Windows Server 2008/2008 R2/2012/2016、Windows 7/8.1(32ビット版にも対応)。
販売形態は、パッケージライセンスか月額ライセンス&サポートの2種類。パッケージライセンスの場合は、ライセンス費用の20%が年間保守費用として初年度から必要になる。基本構成の価格は、パッケージライセンスが100万円(税別、以下同)、月額ライセンス&サポートが5万8000円/月。基本構成には、Thunderbus Server(CPU単位)×1、Thunderbus File Agent×5、Thunderbus HTTP Agent×1、Thunderbusユーザー×5が含まれる。
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