WindowsストアでLinuxディストリビューション「Ubuntu」の提供が開始された。Windows 10上で、VMやOSの切り替えなしにLinuxコマンドを普通に利用できる環境が整う。SUSEやFedoraの提供も近日中に開始されるという。
Microsoftは2017年7月10日(米国時間)、WindowsストアでCanonicalが支援するLinuxディストリビューション「Ubuntu」の提供が開始されたと告知した。仮想マシン(VM)やOSの切り替えなしに、Windows 10上でLinuxコマンドを利用できる。2017年7月10日現在は「Windows 10 Insider Preview(ビルド16215以降)」にインストールできるが、最終的には「Windows 10 Fall Creators Update」で利用できるようになる。
なおMicrosoftはUbuntuの公開にあたり、Windowsストア経由でのアプリケーションインストールには以下のメリットがあると説明している。
Microsoftはこの他に、SUSEやFedoraとの協力体制も築いている。Windowsストア向けのSUSEとFedoraもほぼ完成しているとし、2017年7月17日週、あるいは同24日週にはWindowsストアで公開される見通しだという。
Microsoftが公開したWindowsストアベースのLinuxディストリビューション利用におけるQ&Aは以下の通り。
A:Windowsストアからのディストリビューションは、現行/レガシーディストリビューションや他のストアディストリビューションと「並列」にインストールされる。各ディストリビューションは並列に実行されるが、相互に隔離された状態で起動する。
A:現行/レガシーディストリビューションを使い続けることもできるが、ストアディストリビューションをメインに使うことが勧められる。現行/レガシーディストリビューションは、いずれ非推奨になるからだ。
A:Windowsストアベースのディストリビューションは、「ディストリビューションごと」に作成されるスタートメニュータイルから起動するか、コマンドラインから起動できる。
新たにインストールしたディストリビューションは、コマンドラインでディストリビューション名を入力すれば起動される(場合によっては、バージョン番号も付加する必要があるかもしれない)。例えば今回の新しいUbuntuディストリビューションは、コマンドプロンプトやWindows PowerShellのコマンドラインから、「ubuntu」と入力すれば起動する。
A:重要なデータ、ファイル、設定ファイルをレガシーディストリビューションからバックアップしたら、コマンドプロンプトやWindows PowerShellのコマンドラインから「lxrun /uninstall」を実行すればよい。
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