Oracleは、世界地図上でインターネットの稼働状況の健全性を追跡し、自然災害や国による強制遮断などの影響を把握できる「Internet Intelligence Map」を無料で公開した。
Oracleは2018年6月13日(米国時間)、世界地図上で簡単にインターネットの稼働状況の健全性を追跡し、自然災害や国による強制遮断といったイベントの影響を把握できる「Internet Intelligence Map」の無料公開を開始したと発表した。
Internet Intelligence Mapは、トレースルート、BGP(Border Gateway Protocol)、DNSクエリ量から成る国別の接続統計データを1つのダッシュボードで提供している。ユーザーは、何らかの問題による世界のインターネット接続への影響を調べられる。
このマップの公開は、世界のインターネットインフラの状態に関する洞察と分析を提供するOracleの「Internet Intelligence」に関する取り組みの一環として行われている。
OracleのInternet Intelligenceチームは10年以上にわたって、BGPハイジャックから海底ケーブル障害まで、インターネットの稼働に影響する各種イベントに関する客観的なデータや分析を多数公開。インターネットの技術基盤に関する人々の理解に貢献してきたという。OracleはInternet Intelligence Mapの公開により、こうした取り組みで利用してきた分析機能の主要部分を誰でも利用できるようにしている。
「インターネットのパフォーマンスに関する世界で最も包括的なデータセットの1つを利用し、長年の調査分析に支えられたInternet Intelligence Mapは、インターネットの稼働に関する信頼できる第一級の情報源だ」とOracleは述べている。
Edge Research Groupの創設者で主席アナリストのジム・デービス氏は、「外部イベントのせいで自社のWebアプリケーションやサービスにユーザーがアクセスできなくなっている場合、その原因を把握する上でインターネットのグローバルビューを持つことが重要だ。そうした洞察を得てはじめて、問題に対策を講じ、可用性やパフォーマンスの改善を図れる」と指摘している。
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