アマゾンウェブサービスジャパンは2018年10月10日、Amazon Web Services上のクラウドコールセンターサービス「Amazon Connect」を「数カ月以内」に東京リージョンで提供開始することを明らかにした。ただし、同サービスと組み合わせることで自動音声対話を実現できるチャットbot構築サービス、「Amazon Lex」の日本語対応時期は未定という。
アマゾンウェブサービスジャパンは2018年10月10日、Amazon Web Services(AWS)上のクラウドコールセンターサービス「Amazon Connect」を「数カ月以内」に東京リージョンで提供開始することを明らかにした。ただし、同サービスと組み合わせることで自動音声対話を実現できるチャットbot構築サービス、「Amazon Lex」の日本語対応時期は未定という。
Amazon Connectは、音声通信、自動呼分配(ACD)、自動応答(IVR)などの機能を備えたコールセンターインフラを、AWSのサービスとして提供するもの。初期費用は掛からず、接続時間に基づく従量課金。最短で数分のうちに立ち上げられ、ニーズに応じて規模を拡張できる。オペレーターはインターネット経由で呼のルーティングを受けて応対する。従って事実上どこでも業務が可能、といった特徴を持つ。
Amazon Connectについて詳しくは、下記の記事をご覧いただきたい。
参考記事:「Amazon Connect」の、コールセンターを変える「破壊力」
東京リージョンにおける提供は、日本国内のユーザーからの強い要望で前倒しされたものという。Amazon Connectは現在、米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン)、欧州(フランクフルト)、アジア太平洋(シドニー)の4リージョンで提供されている。日本のユーザーは距離的に最も近いシドニーを利用しているが、音声通信の遅延が問題となりやすい。また、データを日本国内で管理したいという声も多かったという。
東京リージョンで提供される際には、0AB〜J番号、および0120などの無料電話番号が使えるようになる。同リージョンにおける料金は未定で、サービス開始時に決定する。トランスコスモスのIT推進本部本部長代理、大瀧智氏は、東京リージョンの料金レベルがどうなるかに大きな関心を寄せている。「米国とシドニーでは、料金が大きく異なる」(大瀧氏)。料金レベルによっては、コールセンターインフラの償却を終えている企業にとって、コストメリットがそれほど感じられない可能性もある。
説明会では、トランスコスモスがAmazon Connectの東京リージョンでの提供開始に合わせ、これを採用したコールセンターアウトソーシングサービスを提供開始すると発表した。
またアドバンスト・メディアは、同社の音声認識(speech-to-text:通話内容のテキスト化)ソフトウェアを、Amazon Connectと組み合わせて使えるように提供することを明らかにした。アドバンスト・メディア 取締役執行役員の大柳伸也氏によると、料金体系は、Amazon Connectに合わせ、接続時間単位にするという。
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