Windows 10 バージョン1803のときもそうだったのですが、Windows 10 バージョン1809の機能更新プログラムのダウンロードが早く終わったと感じるユーザーは多いと思います。これからだという人はそう感じるかもしれません。また、C:ドライブの容量不足を心配していたけど、問題なく完了したというユーザー(主にタブレットPCユーザー)も多いのではないでしょうか。その秘密は、以下のドキュメントに書かれています。
更新プログラムのエクスプレス配信は、品質更新プログラムのダウンロードに適用されます。 Windows 10 バージョン1709以降では、更新プログラムのエクスプレス配信が、Windows UpdateやWindows Update for Businessに接続されたクライアントによる機能更新プログラムのダウンロードにも適用されます。
「エクスプレス配信(Express Update Delivery)」は「高速インストール(Express Install)」とも呼ばれるもので、Windows 10 バージョン1607およびWindows Server 2016の途中から累積更新タイプの品質更新プログラムの配布に採用されました。
高速インストールでは、まず「高速インストールファイル(-express.cab)」がダウンロードされ、PCをスキャン後、更新が必要なコンポーネントをMicrosoft Updateからダウンロードします。そのため、毎月更新し続けていれば、少ないダウンロードで次の更新を完了できます。「Windows Server Update Services(WSUS)」も高速インストールファイルの配信に対応するように構成できます(その場合、WSUSサーバ側のコンテンツが肥大化します)。
上記のドキュメントの意味するところは、品質更新プログラムの高速インストールファイルの仕組みとは違うものだとは思いますが、Windows 10 バージョン1709からは機能更新プログラム向けのエクスプレス配信技術が実装されたということだと思います。つまり、Windows 10 バージョン1709以降を実行するPCで、Windows 10 バージョン1803以降の機能更新プログラムを受け取る場合にエクスプレス配信の恩恵を受けるということになります。
以下の画面2は、Windows 10 バージョン1803(64bit版)を実行するPCで、Windows 10 バージョン1809の機能更新プログラムのダウンロードが完了し、インストール中になった時点の「%Windir%\SoftwareDistribution\Download」ディレクトリにダウンロードされ、展開された機能更新プログラム用ディレクトリの内容とサイズを表示したものです。2.5GBほど使用しているのが分かります。なお、このサイズがダウンロードサイズと一致するとは限りませんし、インストール中に「C:\$WINDOWS.~BT」ディレクトリにもファイルが展開されます。
画面3は、Windows 10 バージョン1703(64bit版)を実行するPCで、バージョン1809の機能更新プログラムのダウンロードが完了した、画面2とだいたい同じくらいのタイミングの状態です。
「%Windir%\SoftwareDistribution\Download」ディレクトリにダウンロードされ、展開された機能更新プログラム用ディレクトリの内容は、画面2と同じように見えますが、サイズは8GBを超えています。まさか、8GBもダウンロードはしていないだろうと思い、ネットワーク状態を確認してみたら、受信バイト数は4GBを少し超えるくらいでした(Windows Update以外のダウンロードが含まれるかもしれません)。
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