検察などからの圧力によって2018年4月に突然閉鎖してしまった、ハッキングなどに関する技術情報を提供していたWebサイト「Wizard Bible」に続報がありました(関連記事)。管理人のipusironさんが検察から略式起訴されて罰金50万円を支払っていたと、11月21日のNHK報道によって明らかになりました。
罪状はウイルスのプログラムを公開していた「不正指令電磁的記録提供」ということです。しかし、「ウイルス」とされたプログラムは、基本的にサーバとクライアントが通信を行うだけのもので、これを実行してもほとんど攻撃できることはなかったのです。
これに対して、罰金を支払ったipusironさんを責めるツイートはなく、どうしてこのプログラムがウイルスとされてしまったのかと、日本の警察や司法の知識のなさを嘆くツイートや、他にもっと取り締まるべき犯罪はあるというツイート、ネットにプログラムのソースコードを掲載するだけで逮捕されるという事態に、今後脆弱(ぜいじゃく)性の解説を書いて公開するだけで逮捕されるのではないかと心配するツイートがありました。
罰金を払わず闘うべきだったという意見もありましたが、仕事で使用するPCを全部取り上げられていたり、母親を看病していたりするなど、ipusironさんにも事情があり、罰金で解決できるなら、それでも仕方なかったという意見が多数でした。技術に詳しい弁護士のアドバイスがあればよかったという意見もありました。
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