Microsoftは2019年4月初めにリリースした「Visual Studio 2019」のマイナーアップデート版「Visual Studio 2019 バージョン16.1」の一般提供を開始した。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
Microsoftは2019年5月22日(米国時間)、統合開発環境(IDE)の最新版「Visual Studio 2019 バージョン16.1」の一般提供を開始した。
Visual Studio 2019 バージョン16.1では、C#やC++、TypeScript/JavaScript、XAMLをサポートする任意のワークロードで「Visual Studio IntelliCode」をインストールするようになった。IntelliCodeは、AIで強化されたIntelliSense機能を提供し、ユーザーが文字列をタイプすると、コードのコンテキストに基づいて、ユーザーが次に使いそうなAPIの候補を提示する。
「Visual Studio Search」にも改良を加えた。ユーザーがプロジェクトに素早くアクセスできるように、最後に使用した結果を表示するように変更した。
.NET開発者向けの機能もある。IntelliSenseの改良により、インポートされていない型でも入力補完機能が利用できるようになり、.editorconfigの統合も改善された。.NET Core 3.0でのWPF(Windows Presentation Foundation)開発に対応した「XAML Designer」のプレビュー版も用意した。
今回の新版では、C++ワークロードでのLinux開発に固有に新機能も幾つか導入した。例えば、Windows Subsystem for Linux(WSL)のネイティブサポートやAddressSanitizerの統合、ビルドターゲットとデバッグターゲットの分離、リモート接続のロギングなどだ。
CMakeサポートについても、CMakeプロジェクトのためのClang/LLVMサポートやvcpkgの統合の改善、既存キャッシュをインポートするためのカスタマイズ機能の強化といった改良を施した。
Visual Studioでは、バージョンが進むにつれて処理の高速化と効率化も進んでいる。1年半前のバージョンでは、サイズがそれぞれ異なる161のソリューションの平均ロード時間は68秒で、「Test Explorer」のロードには5分以上かかったが、Visual Studio 2019 バージョン16.1では、これらのロード時間がそれぞれ5秒、24秒に短縮されている。
この他、ユーザーが画素数の異なる複数のモニターを使っている場合、Per-Monitor-Awareness機能により、IDEとツールウィンドウのサイズを自動調整して、全体をくっきりと自然に表示するようになった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.