WalkMeと日経BPコンサルティングの調査によると、SaaS導入後の課題はユーザーへの定着化。8割前後の企業が社内マニュアルや講習会などで定着を図っているものの、効果は低い。
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WalkMeと日経BPコンサルティングは2020年1月9日、SaaS(Software as a Service)導入後の定着化に関する調査報告書を発表した。SaaSの導入や選定にかかわる意思決定者を対象に、両社が共同で調査した。調査報告書によると、今後3年間でSaaSへの投資を増やすと回答した企業の割合は79.4%。SaaS導入後の最大の課題は、ユーザーへの定着化だとしている。
企業が導入しているSaaSの業務領域は多岐にわたっている。その中で最も導入率が高かったのは、グループウェアやビジネスチャットといった「コラボレーション」で、調査対象企業の65.1%が既に導入していた。次いで、CRM(顧客関係管理)/SFA(営業活動自動化)や名刺管理といった「営業・マーケティング」で、導入率は48.2%だった。
1社当たりの導入済みSaaSの数は、平均で5.9個。企業規模が大きいほど導入数が多く、従業員数が300人未満の企業の平均4.4個に対して、1000人以上の企業は同7.6個、5000人以上1万人未満の企業は同9.4個だった。
SaaS導入の目的では「業務の効率化」が圧倒的に多く、82.8%の企業が挙げた(複数回答)。次いで、「コスト削減」が51.4%、「場所や機器を選ばずシステムを活用できる」が30.7%、「データ活用による意思決定の質向上」が20.6%だった。
SaaS導入後の課題で最も多かった回答は「ユーザーへの定着化」。72.9%の企業が回答した(複数回答)。次いで、「機能と業務の不整合」が62.8%、「データ活用」が62.2%、「経営への効果の証明」が50.9%だった。
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