Microsoftは、「PowerShell 7.1」の最初のプレビュー版を公開した。「Windows PowerShell」のオープンソースエディション「PowerShell Core」の次期マイナーアップデートバージョンという位置付けだ。
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Microsoftは2020年3月26日(米国時間、以下同)、「PowerShell 7.1」の最初のプレビュー版を公開したと発表した。「Windows PowerShell」のオープンソースエディション「PowerShell Core」の最新メジャーバージョンである「PowerShell 7.0」を3月4日に正式リリースしており、PowerShell 7.1はその次期マイナーアップデートバージョンだ。
PowerShell 7.1には、PowerShell 7.0に間に合わなかった多くの変更が加えられる他、「.NET 5 preview 1」も含まれる。
MicrosoftはPowerShell 7.0から、PowerShellのリリースサイクルとサポートライフサイクルを.NETランタイムに合わせることとした。この方針に沿って、2020年冬に予定されている.NET 5ランタイムのリリースから1〜2週間以内にPowerShell 7.1を公開する予定だ。その後は年1回のペースで新バージョンをリリースする。
現在、開発が進められているPowerShellの主なモジュールやツールには、以下のものがある。ただし、これらはPowerShell 7.1に全て搭載されるとは限らない。
PowerShellGetは、PowerShellギャラリー内のアイテムを検索し、システムにインストールしたり、それらを更新したり、同ギャラリーでアイテムを公開したりするためのコマンドを含むモジュールを指す。PowerShellギャラリー内のアイテムには、モジュール、DSC(Desired State Configuration)リソース、ロール機能、スクリプトなどがある。
PowerShellGet 3.0では、PowerShellGetの完全な書き換えによって以下の改良が行われる。
Microsoftは、PowerShellGet 3.0を、当初はPowerShellギャラリーで提供し、暫定的にPowerShell 7.xにPowerShellGet 2.0とともに搭載する予定。2020年3月中に最初のプレビュー版をリリースする見込みだ。
Secret Managementモジュールは、機密データのローカルへの安全な保存と取り出しを可能にする。このモジュールの開発では、ユーザーからのフィードバックへの対応を継続している他、Linuxサポートの追加も進めており、macOSもサポートする可能性がある。
このモジュールはPowerShellギャラリーで配布され、Windows PowerShell 5.1とPowerShell 7をサポートする。PowerShell 7.1にデフォルトで含まれる可能性もある。
PowerShellモジュールおよびスクリプトの静的コードチェッカーであるPSScriptAnalyzerは、スループットを大幅に向上させ、インタラクティブなユーザー体験を改善するために、主要部分を更新するか、書き換える必要がある。
Jupyter Notebookは、実行可能コードとテキストコンテンツを組み合わせたドキュメントの作成方法として人気がある。PowerShellをサポートするJupyterカーネルは既に存在するが、Microsoftは、PowerShellチームがサポートするJupyterカーネルを用意するという。
DotNet Interactive Jupyterカーネルの一部であるPowerShellサブカーネルの最初のプレビュー版を、既にリリースしている。PowerShellおよびJupyterユーザー向けの優れた選択肢となるように、これを改良していく。
PlatyPSは、PowerShellドキュメントをMarkdownから更新可能なヘルプに変換するために使われるPowerShellモジュールだ。Microsoftは、このモジュールをPowerShellギャラリーで提供しており、Markdownの構文解析、レンダリング、およびMicrosoft社内における更新可能ヘルプの公開パイプラインの要件対応が改善するようにアップグレードする。
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