人気過去連載を電子書籍化して無料ダウンロード提供する@IT eBookシリーズ。「IT訴訟解説」のパート3は、ベンダーいじめ系特盛です。
元請け企業からパッケージソフトカスタマイズ案件の「詳細設計以降」を請け負った下請け企業。
だが元請けは、「要件定義も下請けが行うべきだ」と主張。下請けが主張に応じず、元請け主導で要件定義を行ったが、要件を定められずスケジュールが遅れ、ユーザーに契約を解除された。
元請けは「要件定義が完了しなかったのは、下請けの債務不履行である」として損害賠償を請求し、訴訟に至った。
契約では「(下請けが)要件定義の“支援”は行う」となっているが、「要件定義“支援”とは、下請けであるからそう書いたもので、実際には下請け企業が中心になって要件定義を行うと解釈した」という元請けの発言に「カチン!」とくる本紛争。裁判所が断罪したのは、元請け、下請け、どっちだ――?
IT訴訟事例を例に取り、システム開発にまつわるトラブルの予防と対策法を解説する人気連載『「訴えてやる!」の前に読む IT訴訟 徹底解説』を電子書籍化した@IT eBookシリーズ。「vol.3」は、契約前作業でタダ働きをさせられた、見積もりに合意していないからと追加作業分の支払いを拒否された、多段階契約の途中解除など、笑えないあるある話をたっぷり詰め込んだ。
予定通りにものごとが進まなかったとき、ベンダーは泣き寝入りするしかないのか、予防や回避策はあるのか、トラブルになってしまった「後」はどうすればいいのか――二度と同じ悲劇を起こさぬよう、先達の血と涙の軌跡から学んでほしい。
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