Windows 10の最新バージョン「Windows 10 October 2020 Update(バージョン20H2)」が正式にリリースされました。Windows Updateを通じて段階的にロールアウトされるため、全てのPCで利用可能になっているわけではありません。案内が来るのを気長にお待ちください。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
Windows 10の最新バージョン「Windows 10 October 2020 Update(バージョン20H2)」が正式リリースされました。バージョン20H2は、「Windows 10 May 2020 Update(バージョン2004)」とOSのコア部分を共通とする“マイナーアップデート”ともいえるバージョンです。2020年10月20日(米国時間)から「Windows Update」の「更新プログラムのチェック」をクリックした一部のユーザーに「機能更新プログラム」としてロールアウトされています。
ロールアウトの対象範囲は段階的に拡大されるため、「更新プログラムのチェック」をクリックしても検出しないかもしれません。今回のロールアウトは、テレワーカーが多い現在の状況を踏まえ、より時間をかけて拡大していくようです。
機能更新プログラムの対象に選ばれた場合は、「Windows Update」に「Windows 10、バージョン20H2の機能更新プログラム」の案内が表示されるはずです。リリース直後の数カ月は自動的にインストールが始まることはありません。ユーザーの都合の良いタイミングで「ダウンロードしてインストール」をクリックして、アップデートを開始できます。なお、筆者の手元の環境では、正式リリースとなったバージョン20H2の案内をリリース初日に受け取ったPCは1台もありません。
前述したように、バージョン20H2は1つ前のバージョン2004とOSのコア部分が共通であり、2020年10月以降の毎月の品質更新プログラムも共通です。そのため、バージョン2004で未解決の既知の不具合は、バージョン20H2にも影響します。実際、「Microsoft IME」の日本語入力の不具合は、バージョン20H2にも未解決の問題として引き継がれています。その他の既知の問題については以下のサイトで確認してください。
マイナーアップデートであるバージョン20H2で注目の新機能があるとすれば、Chromium版の新しい「Microsoft Edge」への完全移行でしょう。Microsoftは新しいMicrosoft Edgeの安定版(Stable)を2020年1月にリリースし、その後、Windows Updateを通じて移行を進めてきました。
バージョン20H2には最初から新しいMicrosoft Edgeが搭載されています(画面1)。旧Microsoft Edgeを利用していたWindows 10をバージョン20H2に更新すると、新しいMicrosoft Edgeに置き換わります。少し古い「バージョン86」がインストールされるので、最新バージョンに更新してください(2020年10月にバージョン86がリリースされています)。
新しいMicrosoft Edgeは多数のポリシーに対応していますが、「ポリシー管理用テンプレート」はWindows 10のインストールに含まれません(旧Microsoft Edgeのポリシー設定は残っています)。「グループポリシー」や「ローカルコンピューターポリシー」で管理する場合は、以下のダウンロードサイトの「ポリシーファイルを取得」から管理用テンプレートを入手し、システムに登録します。ポリシー設定はMicrosoft Edgeのメジャーバージョンがリリースされると増えるので、その都度、新しいテンプレートを入手する必要があります。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.