ある調査のため、2020年10月に公開されたWindows 10 バージョン20H2のインストールメディアを使用して、仮想マシン環境に新規インストールしました。その際、目的の調査とは関係なく目にした「Windows Updateの新しいオプション」についてお話ししましょう。恐らく、現行バージョンではもう誰も目にすることはない、幻のオプションの話です。
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先日、とある調査のために、2020年10月に公開された「Windows 10 バージョン20H2(October 2020 Update)」のインストールメディア(ISOイメージ)を使用して、仮想マシン環境にWindows 10を新規インストールする機会がありました。
2020年10月版のインストールメディア(OSビルド19042.508)は「アップグレード時に証明書が失われる」という重大な問題があり、修正を含む新しいインストールメディアが2020年11月以降にリリースされています(現在、2020年10月版は提供されていません)。調査の目的はこの問題ではありませんが、手っ取り早く新規インストール環境を作るため、ダウンロード済みだった問題のあるインストールメディアをたまたま使用したのです。
新規インストールが完了し、初回のWindows Updateを実行して更新しようとしたところ、これまで見たことがない(あるいは見逃していた)、オプションを「設定」アプリの「Windows Update」に発見しました。それは、「更新プログラムをできるだけ早くインストールする」というオプションです(画面1)。「更新を7日間一時停止」がグレー表示で利用できない状態になっていることも、通常の「Windows Update」画面とは異なります。
「更新プログラムをできるだけ早くインストールする」をクリックすると、「このセクションを優先する」というダイアログボックスが表示され、さらに「OK」をクリックすると、更新プログラムの確認とダウンロード、そしてインストールが始まります(画面2)。
「このセクションを優先する」ダイアログボックスでは“ダウンロードが完了すると、デバイスが再起動されます”と説明されていますが、インストール中へと進み、1つ以上の更新プログラムのステータスが「再起動の保留中」になると、Windows Updateのアイコンに赤色のマークが付き、リマインダーとして「まもなく再起動する時間です」の通知が表示されます。そのまま放置しておくと、15分後にスケジュールされた時間に再起動が始まります(画面3)。
通常、「更新プログラムのチェック」ボタンをクリックして更新を開始した場合、1つ以上の更新プログラムのステータスが「再起動の保留中」になるとタスクバー上のWindows Updateのアイコンに黄色のマークが付き、「設定」アプリの「Windows Update」には「今すぐ再起動する」ボタンが表示されます。
このまま放置しておくと、恐らくアクティブ時間とは関係なく15分後に自動的に再起動が行われます。そして、再起動完了後に「設定」アプリの「Windows Update」を開くと、「更新プログラムをできるだけ早くインストールする」は非表示になり、「更新を7日間一時停止」も利用可能な状態になりました。
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