最も使用されているKubernetesは「コミュニティー版Kubernetes」 IDCがコンテナに関する調査結果を発表「Kubernetesの導入状況に関する調査」

IDC Japanは、国内の企業を対象としたKubernetesの導入状況に関する調査結果を発表した。幅広い業種で導入が進んでおり、40.2%の企業がコンテナの導入を推進していることが分かった。

» 2021年04月19日 08時00分 公開
[@IT]

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 IDC Japan(以下、IDC)は2021年4月15日、国内の企業を対象とした「Kubernetes」の導入状況に関する調査結果を発表した。40.2%の企業がコンテナの導入を進めていることが分かった。

画像 コンテナ導入状況に関するユーザー調査結果(出典:IDC Japan

 今回の調査によると、本稼働環境でコンテナを使用している企業の割合は16.9%で、2020年に実施した同様な調査から2.7ポイント増加した。「導入構築/テスト/検証段階」にある企業の割合は、2020年の調査から4.7ポイント増の23.3%だった。

 IDCは次のように分析する。

 「これまでは、主にITサービス企業がコンテナを導入していたが、2021年の調査ではサービス業や金融業、製造業など幅広い業種で導入が進んでいることが分かった。さまざまな企業が『デジタルトランスフォーメーション』(DX)を推進する中でアプリケーションのクラウドネイティブ化に取り組んでおり、その基盤としてコンテナ環境の採用が急速に進んでいる」

最も使用されているKubernetesは「コミュニティー版Kubernetes」

 コンテナ環境で最も使用されているKubernetesは「コミュニティー版Kubernetes」で、利用率は32.0%だった。2020年の調査に比べて使用率は下がっており、IDCは「ユーザー企業はKubernetesの導入と運用のしやすさや導入後のサポートを重視しており、『Red Hat OpenShift Container Platform』といったベンダーディストリビューションや、『Amazon Elastic Kubernetes Service』といったマネージドクラウドサービスの使用率が高まった」と分析している。

 一方、コンテナやKubernetesはまだ運用実績が少ないため、障害やセキュリティに対してどのような対策を講じていくのかをしっかり検討していく必要があるとIDCは指摘する。コンテナやKubernetesの導入時の課題では、「障害/問題発生時の対応策」と回答した割合が最も高く32.5%(複数回答、以下同)だった。次いで、「セキュリティ対策」が30.2%、「データ管理/統合」が23.7%、「モニタリング/パフォーマンス管理」が23.1%だった。

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