「Windows 11」で進化するコンテキストメニューと「共有」ダイアログ、Microsoftが紹介Windows 11ではUIがどう変わるのか

Microsoftは「Windows 11」における「コンテキストメニュー」や「共有ダイアログ」の機能改良について、公式ブログで紹介した。Windows 10の欠点を補う形で大きく変える。

» 2021年07月21日 16時00分 公開
[@IT]

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 Microsoftは2021年7月19日(米国時間)、2021年中にリリースを予定する「Windows 11」について、「コンテキストメニュー」や「共有ダイアログ」の機能改良の内容を公式ブログで紹介した。パッケージ化されていないWin32アプリケーションでも改良予定の機能を利用できる。

 右クリックで表示されるコンテキストメニューは、最も普及している便利なシェル拡張の一つだ。「ファイルエクスプローラー」や「デスクトップ」では、コンテキストメニューを使うメリットがある。アプリケーションを開いてからファイルを操作するよりも、手順をかなり減らせるからだ。

コンテキストメニューの問題点とは

 「Windows 10」のコンテキストメニューは便利だが、次のような複数の問題があるとMicrosoftは指摘している。

Windows 10のコンテキストメニュー(出典:Microsoft
  • コンテキストメニュー起動時に、よく使うコマンド(「切り取り」「コピー」「貼り付け」「削除」「名前の変更」)がマウスポインタやタッチポイント、ペンから遠い位置にある
  • メニューが非常に長い場合がある。「Windows XP」で「IContextMenu」が導入されてから20年間、拡張が野放しになっていたためだ
  • めったに使われないコマンドを含んでいる
  • 「開く」と「プログラムから開く」など、グループ化されるべきコマンドが遠く離れている場合がある
  • アプリケーションによって追加されたコマンドを整理する共通の枠組みがない。インボックスコマンドのセクションの邪魔になる場合がある
  • アプリケーションによって追加されたコマンドがアプリケーション自体に属さない
  • 多くのコマンドがエクスプローラーのプロセス内で実行される。このため、パフォーマンスや信頼性の問題を引き起こすことがある

Windows 11ではコンテキストメニューがこう変わる

 Windows 11では、こうした問題へ次のように対応する予定だ。

Windows 11のコンテキストメニュー(出典:Microsoft
  • コンテキストメニューが起動された位置の右隣に、よく使われるコマンドを配置する
  • 「開く」と「プログラムから開く」がグループ化される
  • アプリケーションが「IExplorerCommand」と「アプリケーションID」でコンテキストメニューを拡張する。パッケージ化されていないWin32アプリケーションにも、スパースパッケージ(パッケージマニフェストを含む)をビルドして登録することで、パッケージIDを付与できる。これにより、パッケージ化されていないWin32アプリケーションもコンテキストメニューを拡張できる。IExplorerCommandは「Windows 7」からサポートされている
  • アプリケーションの拡張機能が、シェルの動詞(コマンド)の下にグループ化される
  • クラウドファイルプロバイダーアプリケーションがシェルコマンドの隣に配置される
  • 複数の動詞を持つアプリケーションがグループ化される
  • 「その他のオプションを表示」を選択すると、Windows 10のコンテキストメニューをそのまま表示する
  • [Shift]+[F10]キーを押すと、同じくWindows 10のコンテキストメニューを表示する

共有ダイアログも改良

 Windows 11では、共有ダイアログも次のように改良される予定だ。

Windows 11の共有ダイアログ(出典:Microsoft
  • 「近距離共有」が利用しやすくなる。検出設定がダイアログの最上部に、他の設定へのリンクが最下部に配置され、操作しやすい
  • 「メール」アプリケーションを使う場合、連絡先リストの先頭に自分が表示されるので、電子メールを簡単に自分に送信できる
  • 全てのアプリケーションで共有ダイアログを利用できるようになる。パッケージ化されていないWin32アプリケーションでは、コンテキストメニューの場合と同様に、スパースパッケージの利用によって可能になる。「Microsoft Edge」でインストールされたPWA(プログレッシブWebアプリケーション)も、Web Share Target APIを実装していれば、サポートされる

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