「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、解析済みXMLドキュメントのハンドル一覧を取得する方法について解説します。
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本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_exec_xml_handles」における、解析済みXMLドキュメントのハンドル一覧を取得する方法について解説します。対応バージョンは、SQL Serverです。
SQL Serverでは、OPENXML関数を使用して、XMLドキュメントから行セットビューを取得できます。OPENXML 関数を使用するには、事前に「sp_xml_preparedocument」ストアドプロシージャを使用して、XMLドキュメントから解析済みXMLドキュメントを作成する必要があります。
解析済みXMLドキュメントは、「sp_xml_removedocument」ストアドプロシージャにより解放するか、作成したセッションが終了するまで有効です。
「sys.dm_exec_xml_handles」動的管理関数を使用することで、サーバ全体、もしくは指定したセッションでの、解析済みのXMLドキュメントのハンドルや作成情報、使用情報などの一覧を取得することが可能です。
構文 dm_exec_xml_handles (session_id | 0 )
引数 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
session_id | 0 | int | 対象のセッションのID 「0」の場合、全てのセッションが対象 |
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
session_id | int | このXMLドキュメントを保持しているセッションID |
document_id | int | XMLドキュメントのハンドル「sp_xml_preparedocument」によって返されるID |
namespace_document_id | int | 「sp_xml_preparedocument」の第3パラメーターとして渡された名前空間の内部ハンドル 名前空間が指定されていない場合は「NULL」 |
sql_handle | varbinary(64) | このXMLドキュメントが作成された「sp_xml_preparedocument」呼び出しのSQLテキストのハンドル 「sys.dm_exec_sql_text」動的管理関数によりテキストを取得できる |
statement_start_offset | int | このXMLドキュメントが作成されたSQLテキスト中での「sp_xml_preparedocument」呼び出しステートメントの開始オフセット |
statement_end_offset | int | このXMLドキュメントが作成されたSQLテキスト中での「sp_xml_preparedocument」呼び出しステートメントの終了オフセット |
creation_time | datetime | 「sp_xml_preparedocument」が呼び出された時刻 |
original_document_size_bytes | bigint | 解析前のXMLドキュメントのサイズ(バイト単位) |
original_namespace_document_size_bytes | bigint | 解析前のXML名前空間ドキュメントのサイズ(バイト単位) 名前空間がない場合は「NULL」 |
num_openxml_calls | bigint | このドキュメントハンドルを指定したOPENXML関数の実行回数 |
row_count | bigint | このドキュメントハンドルを指定して実行されたOPENXML関数で返された行の総数 |
dormant_duration_ms | bigint | 最後にOPENXMLが呼び出されてから経過したミリ秒数 OPENXMLが呼び出されていない場合は「sp_xml_preparedocument」呼び出しからのミリ秒数 |
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