Microsoftは「Windows Terminal Preview 1.13」をリリースした。アップデートされた設定UIの他、プロファイルの自動昇格や新しいテキストレンダリングエンジンなど、さまざまな新機能が追加されている。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
Microsoftは2022年2月3日(米国時間)、「Windows Terminal Preview 1.13」をリリースし、「Windows Terminal」の最新版をバージョン1.12に移行したと発表した。
Windows Terminal 1.12のリリースは、リテール版Windowsでの提供開始に先立って、Windows Insider Programで始まる。通常通り、Windows TerminalとWindows Terminal Previewは、Microsoft StoreまたはGitHubリポジトリからインストールできる。
なお、Windows Terminal 1.13からは、サポートされる「Windows 10」のバージョンが18362(19H1)から19041(20H1)以降に変わった。
Windows Terminal Preview 1.13の新機能は次の通り。
WinUI 2.6を使用して、「Windows 11」の新しいスタイルに合わせるよう設定画面のUIがアップデートされた。
プロファイルの新しい設定項目として「elevate」が追加された。これにより、プロファイルを自動的に管理者に昇格させて起動可能になった。elevateの設定を「true」にすれば、一般権限で動作しているウィンドウの使用時にそのプロファイルを開くと、そのプロファイルを含むウィンドウが管理者権限で開く。
elevateの設定を「false」にすると、そのプロファイルは、現在のウィンドウが一般権限と管理者権限のどちらで動作しているかにかかわらず、同じ権限で開く。また、プロファイルのドロップダウンリストで、[Ctrl]キーを押しながら目的のプロファイルをクリックすると、管理者として開くことができる。
さらに、「new-tab」と「split-pane」アクションにelevate引数を追加した。新しいプロファイルを管理者として起動し、新規タブを開いたり、ペインを分割したりできるようになった。この機能を有効にした例は次の通り。
// Profile setting "elevate": true // New tab action { "command": { "action": "newTab", "elevate": true }, "keys": "ctrl+shift+1" } // Split pane action { "command": { "action": "splitPane", "split": "auto", "elevate": true }, "keys": "alt+shift+e" }
プロファイルの新しい設定項目として「experimental.useAtlasEngine」が追加された。この設定を「true」にすると、新しいテキストレンダリングエンジンが有効になる。
新エンジンを使ったことによるパフォーマンス向上効果は一般的には目立たない。ただし、特定のエッジケース、特に多くの色を使ったテキストを表示する場合にはっきりする。
「bellSound」設定を使って、プロファイルのベル音をカスタマイズできるようになった。ファイルパスを文字列で指定するか、ファイルパス文字列の配列を指定する。配列を使用した場合は、ターミナルがランダムにベル音を選択して再生する。
最近閉じたタブやペインを復元したり、バッファー内のテキストをテキストファイルにエクスポートしたり、実行時にターミナルウィンドウの不透明度を変更したりできるようになった。
また、Windows 11のスナップレイアウトがサポートされた他、システムコンテキストメニューに設定を開く項目が追加されて、設定UIに背景画像のパスが表示されるようになった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.