ITコストを短期間で削減しなければならないというプレッシャーに対処する一方で、組織への中長期的な悪影響を防ぐには――。コストを削減する10の方法を紹介する。
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ガートナーの米国本社発のオフィシャルサイト「Smarter with Gartner」と、ガートナー アナリストらのブログサイト「Gartner Blog Network」から、@IT編集部が独自の視点で“読むべき記事”をピックアップして翻訳。グローバルのITトレンドを先取りし「今、何が起きているのか、起きようとしているのか」を展望する。
インフレが続き、景気後退の懸念が高まる中、多くの企業が短期間でコストを削減する必要に迫られている。長期的に技術を導入し、ビジネスコストの持続的な削減と競争優位を実現しようとしていてもだ。CIO(最高情報責任者)にとっては、ビジネスの中長期的な健全性への悪影響を最小限に抑えながら、コストをいかに削減するかが課題だ。
「Gartnerは、企業が体系的かつプログラムに沿ったアプローチでコストを管理することを勧めている」と、Gartnerのアナリストでバイスプレジデントのクリス・ガンリー(Chris Ganly)氏は語る。
「厳しい時期も戦略的な投資を続ける企業は、競争で優位に立つ可能性が高いという調査結果がある。だが、ときには困難な状況の中で難しい判断を迫られることもある」(ガンリー氏)
Gartnerの調査によると、多くのCFO(最高財務責任者)がインフレを相殺するために、価格を上げる戦略を取っている。だが、インフレが高止まりした場合、CFOの39%が2022年第4四半期に、コスト削減に力を入れる考えだ。そろそろかなりの企業で、早急なコスト削減の号令が掛かっているとみられる。
「だが、コスト削減に緊急性やプレッシャーがあっても、既に費用が投下あるいは発生済みのプロジェクトやサービスを縮小または終了すれば、ほとんどの費用が無駄になる。このことを冷静に思い出すべきだ」と、ガンリー氏はアドバイスする。
「また、既に投資した分野や成果が出そうな分野、簡単に再開できない重要な取り組みで出費を切り詰めると、状況が改善してもビジネスが伸び悩んでしまうだろう」(ガンリー氏)
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