【Excel(エクセル)】カード型データベース風にできる「フォーム」機能で入力効率・データ閲覧性をアップTech TIPS

住所録や顧客名簿などを「Microsoft Excel(エクセル)」を使って管理しているところも多いのではないだろう。こうしたデータは、Excelの「フォーム」機能を使うと、データの追加や検索が容易に行える。ただ、フォーム機能はデフォルトではリボンなどに登録されていない。そこで、「フォーム」機能を利用できるようにしよう。

» 2022年12月12日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]

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Excelでフォーム機能を利用する Excelでフォーム機能を利用する
Microsoft Excelで住所録や顧客名簿などを管理している場合、「フォーム」機能を利用すると、カード型データベース風にデータが閲覧できて便利だ。ただ、「フォーム」機能は、デフォルトではリボンやクイックアクセスツールバーに登録されていない。そこで、本Tech TIPSでは、「フォーム」機能をリボンやクイックアクセスツールバーに追加し、使う方法を紹介しよう(画面の住所などは、「テストデータ・ジェネレータ」で作成したダミーのデータ)。

 住所録や顧客名簿などを「Microsoft Excel(エクセル)」を使って管理しているところも多いのではないだろうか。大きな組織ならデータベースやセールスフォースなどのWebサービスを使うところだろうが、小規模ならばExcelのシートでも十分なところも多い。

 ただExcelのシートでは、項目数が多くなると閲覧性が悪くなり、データの追加もやりにくい。そこで、「フォーム」機能を使って、カード型データベース風に閲覧、データの追加などが簡単に行えるようにしよう。ただ、「フォーム」機能は、Excel 2007以降、デフォルトではリボンに登録されなくなっている。

 そこで、「フォーム」をリボンやクイックアクセスツールバーに登録し、「フォーム」機能を利用できるようにしよう。また、「フォーム」機能の簡単な使い方と注意点についても紹介する。

【準備】「フォーム」をリボンやクイックアクセスツールバーに登録する

 デフォルトでは、「フォーム」機能はリボンやクイックアクセスツールバーには登録されていないため、簡単に使うことができない。

 そこで、「フォーム」機能をリボンやクイックアクセスツールバーには登録して、クリック一発で呼び出せるようにしよう。

「フォーム」機能をリボンに登録する

 リボンに機能を追加するには、[Excelのオプション]ダイアログで行う。これは[ファイル]−[オプション]で開くことができる。ただ、リボンに機能を追加する場合は、Excelのタイトルバーの「自動保存」のスイッチの右側の空いているところを右クリックし、メニューで[リボンのユーザー設定]を選択するのが手っ取り早い。

 [Excelのオプション]ダイアログが[リボンのユーザー設定]を選択した状態で開くので、「リボンのユーザー設定」欄で「フォーム」機能を追加したいタブを選択([ホーム]タブを選択しておけばよい)、[新しいグループ]ボタンをクリックする。リストボックスの[ホーム]の下に[新しいグループ(ユーザー設定)]が追加されるので、これの右クリックメニューから[名前の変更]を選択するか、リストボックス下の[名前の変更]ボタンをクリックするかして、グループ名を「フォーム」などに変更しておく(アイコンは選択する必要はない)。

 作成した[フォーム(ユーザー設定)]を選択した状態にしておき、「コマンドの選択」のプルダウンリストで[リボンにないコマンド]を選択、その下のリストボックスで[フォーム]を選択する。真ん中の[追加]ボタンが選択可能になるので、これをクリックして、[フォーム(ユーザー設定)]に[フォーム]を追加、[OK]ボタンをクリックしてダイアログを閉じる。

 これで、[ホーム]タブのリボンの一番右側に[フォーム]グループが作成され、その中に[フォーム]アイコンが追加される。これをクリックすることで「フォーム」機能を呼び出すことができるようになる。

「フォーム」機能をリボンに登録する(1) 「フォーム」機能をリボンに登録する(1)
Excelのタイトルバーの「自動保存」のスイッチの右側の空いているところを右クリックする。メニューが表示されるので、[リボンのユーザー設定]を選択する。
「フォーム」機能をリボンに登録する(2) 「フォーム」機能をリボンに登録する(2)
[Excelのオプション]ダイアログが開くので、右側のリストボックス内からフォーム機能の追加先のタブを選択してから、その下にある[新しいグループ]ボタンをクリックして、グループを作成する。
「フォーム」機能をリボンに登録する(3) 「フォーム」機能をリボンに登録する(3)
作成したグループを右クリックして、メニューで[名前の変更]を選択する。
「フォーム」機能をリボンに登録する(4) 「フォーム」機能をリボンに登録する(4)
[名前の変更]ダイアログが開くので、「表示名」を「フォーム」など分かりやすいものに変更して、[OK]ボタンをクリックする。アイコンは選択しなくてよい。
「フォーム」機能をリボンに登録する(5) 「フォーム」機能をリボンに登録する(5)
「コマンドの選択」のプルダウンリストから[リボンにないコマンド]を選択し、リストボックスで「フォーム」を選ぶ。[追加]ボタンが選択可能になるので、これをクリックする。
「フォーム」機能をリボンに登録する(6) 「フォーム」機能をリボンに登録する(6)
作成したグループに[フォーム]が追加されるので、[OK]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じる。
「フォーム」機能をリボンに登録する(7) 「フォーム」機能をリボンに登録する(7)
追加先として選んだタブ(ここでは[ホーム]タブ)に[フォーム]グループが作成され、その中に[フォーム]アイコンが追加される。

「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録する

 同様に「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録することも可能だ。クイックアクセスツールバーの状態は、バージョンや設定によって少々異なるので、ここではクイックアクセスツールバーがタイトルバー(リボンの上)に表示されているものとして説明する。リボンの下にクイックアクセスツールバーが表示される場合は、メニューを開き、[リボンの上に表示]を選択するとよい。

 まず、Excelのタイトルバーにある[クイックアクセスツールバーのユーザー設定]アイコンをクリックし、メニューで[その他のコマンド]を選択する。

 [Excelのオプション]ダイアログが[クイックアクセスツールバー]を選択した状態で開くので、「コマンドの選択」のプルダウンリストで[リボンにないコマンド]を選択、その下のリストボックスで[フォーム]を選択する。真ん中の[追加]ボタンが選択可能になるので、これをクリックして、「クイックアクセスツールバーのユーザー設定」のリストボックスに追加、[OK]ボタンをクリックしてダイアログを閉じる。

 これでクイックアクセスツールバーに[フォーム]アイコンが追加され、これをクリックすることで「フォーム」機能を呼び出すことができるようになる。

「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録する(1) 「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録する(1)
Excelのタイトルバーの「自動保存」のスイッチの右側の空いているところを右クリックする。メニューが表示されるので、[クイックアクセスツールバーを表示する]を選択する。クイックアクセスツールバーが表示されている場合は、この操作は必要ない。
「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録する(2) 「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録する(2)
クイックアクセスツールバーのプルダウンメニューを開き、[その他のコマンド]を選択する。
「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録する(3) 「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録する(3)
[Excelのオプション]ダイアログが開くので、「コマンドの選択」のプルダウンリストから[リボンにないコマンド]を選択し、リストボックスで「フォーム」を選ぶ。[追加]ボタンが選択可能になるので、これをクリックする。
「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録する(4) 「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録する(4)
「クイックアクセスツールバーのユーザー設定」欄のリストボックスに[フォーム]が追加されたら、[OK]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じる。
「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録する(5) 「フォーム」機能をクイックアクセスツールバーに登録する(5)
クイックアクセスツールバーに[フォーム]アイコンが追加される。

「フォーム」機能を使う

 「フォーム」機能を使って、Excelをカード型データベースのように使うには、1行を1つのカードとなるようにデータの項目を設定する必要がある。住所録のように「名前」「郵便番号」「住所」「電話番号」などのデータが1行で1名分を表すようなものにするわけだ。

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